内閣補佐官の辞任に端を発して文部科学省が決めた「1年に20ミリシーベルトまで被曝量の限度を上げて学校を運営する」ということが話題になっています。 このことについて少し深く考えてみます。 ・・・ まず第1に、当たり前のことですが、緊急時が発生したからといって人間が放射線に対して防御力が急に高くなるわけではありません。 ICRPの勧告にはっきり書いてありますが、低線量率の確率的影響のリスク係数は、ガンと遺伝的影響の合計で、1000人に5.7人、成人は4.2人としていて、明示されていませんが、20才以下の人のリスク係数は8.7人で、成人の約2倍になっています。 私が「1年1ミリ」と言っているので、「20ミリでも安全とICRPが言っているじゃないか!」と批判している人がいるのですが、「よくICRPの勧告を読んでください」と言いたくなります。 繰り返しますが、緊急時になったからといって人間が放射線に