実力派の若手画家「あおいうに」さん(31)が、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の「二世」信者だったと自身のブログで公表した。本紙の取材に「信仰」にのめり込んだ母(61)との関係や、教団との深いつながりを報じられている政治家らへの憤りを明かした。「暴力による意趣返しでは、何も変えられない」と語り、体験を作品に昇華しようと絵筆を握る。 (林啓太) あおいうにさんによると、彼女には五歳上の兄がいた。脳性まひで寝たきりだった兄は二月、三十六歳で亡くなった。母は、兄の介護をする中で旧統一教会への「信仰」にはまった。つぼや印鑑、経典などと引き換えに貢いだ額は「数千万円」。教団を批判する父親とは十年余り前に離婚した。「家族をめちゃくちゃにされた」と振り返る。