『週刊プレイボーイ』で「挑発的ニッポン革命計画」を連載中の国際ジャーナリスト、モーリー・ロバートソンが、ようやく廃止に向けた動きが始まった外国人技能実習制度と日本ならではの「内輪の論理」の問題点を指摘する。 * * * 政府の有識者会議による提言もあり、外国人技能実習制度の廃止を前提とした議論が本格化し始めました。 この制度は発展途上国の人材育成という美名の下で1993年に始まったものの、現実的には日本人の働き手が見つからない現場に"安い労働力"を供給するシステムと化していました。体よく法制化された奴隷制度ではないかという長年の批判を受け、ついに政府も重い腰を上げたようです。 この制度に賛同していた、もしくは疑いを持っていなかった方々は、「先進国・日本の技術や知見を得られるのだから低賃金でも当然だろう」「日本で学んだものを持ち帰って故郷に錦を飾ればいい」などと本気で思っていたのでしょうか?