10月、長年にわたり在日コリアンたちを苦しめてきた”差別的なことば“に対する判決が下されました。インターネット上に「さっさと祖国へ帰れ」などと投稿されて名誉を傷つけられたとして、在日コリアンの女性がことばを書き込んだ男性に賠償を求めた裁判です。 横浜地方裁判所川崎支部は、「悪意のある差別的な言動だ」と指摘した上で、「名誉や尊厳などが侵害された精神的苦痛は非常に大きい」として、男性に対して194万円の賠償を命じました。「祖国へ帰れ」ということばは在日コリアンの人たちに向けて頻繁に投げかけられるヘイトスピーチです。しかし一方で、「殺せ」や動物にたとえるなどの脅迫や、名誉棄損にあたるとされてきたことばと違って、明確に違法性が認められてきませんでした。 今回の判決は、差別的であり違法であることを認めた画期的なものとなりました。このことばに苦しめられてきた女性が裁判にかけた思いと判決の意義について考