黄金の国ジパングの未来は温泉にあるのかもしれません。 海洋研究開発機構等の研究グループは、海底熱水鉱床において、原始的な藻の一種であるラン藻を利用した金の回収試験を行ったところ、1トン当たり約7グラムの金の回収に成功しました。 また、これと並行して、同グループは、秋田の玉川温泉でこの方法を用いた金の回収試験を行い、1トン当たり約30グラムの金の回収に成功しています。 世界の主要な金鉱山での採掘量が、1トンあたり3グラムから5グラム程度であることを考えると、驚異的な数値です。 この採集法は、温泉地で金を回収することを可能にするものであり、まさに藻を使った現代の錬金術と言えるかも知れません。 しかし、なぜラン藻には金を回収する力があったのでしょうか? 今回は前半で海底熱水鉱床からの回収試験、後半において温泉からの回収試験の結果を紹介したいと思います。 研究内容の詳細は『Nature』に掲載され