どんな組織にもアスホール(くそったれ=イヤな奴)はいる。その振る舞いで、周囲の人間を落ちこませ、やる気をそぐような輩だ。 じつは、こうしたイヤな奴が企業に多大な損害を強いていることを読者諸賢はご存知だろうか。 ある試算によると、イヤな奴が1人存在することより当該企業が被る損害額は、人件費は別として、年間最大16万ドル(約1600万円)にも上る。1人いるだけでも周囲の生産性は落ち、同僚は辞め、特に管理職にいる場合は、深刻な訴訟問題に発展することもある。 イヤな奴の性格は波及性があるので、周りもイヤな人間になる。いい人のそばにいれば周りもいい人間になるが、イヤな人間の前では誰でもイヤな人間になるというのは、組織行動論でも実証されている傾向だ。 それだけではない。日中イヤな奴を相手にしていると、夜帰宅しても妻や子供ら家族との生活に悪影響を与えかねない。効率的に組織を運営するために、そして社会倫理