気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン 私たちが調剤薬局や病院でもらうクスリの値段。これは国が2年に1度、市場の実勢価格を元に決めている。この「実勢価格」が実は曲者だ。医薬品流通の関係者は一様にこう言う。「クスリの『実勢価格』が本当のところいくらなのか、実は誰も正確なところは分かっていない」。 高齢化の影響もあって、医療費は膨れ上がっている。特に薬剤費の伸びは顕著だ。医療費の高騰を少しでも抑えたい国にとって、その抑制は焦眉の急。しかし、正確なクスリの実勢価格すら不明では、どこに薬価の「適正価格」を持ってくればいいのかすら、わからない。 たとえば日用品や食品などでは単品単価での取引が一般的になっている。一つひとつの商品の原価や粗利がはっきりとしていなければ、きめの細かい価格戦略を立て