痛みを感じている人の脳が出す信号を使って痛みの程度を推測できることを示唆した論文が、今週、Nature Neuroscienceに掲載される。この知見は、ヒトの慢性疼痛を直接検出する研究で得られた初めての成果であり、慢性疼痛(卒中後痛や幻肢痛など)の患者を治療する方法の開発に役立つ可能性がある。 長期慢性疼痛は、深刻な障害と経済的コストの一因となる大きな公衆衛生問題の1つだ。現在の治療法は、慢性疼痛を管理するために不十分なことが多く、治療薬として処方されることが多いオピオイドは、患者による過剰摂取というリスクを伴う。疼痛の重症度は、通常、自己申告による評価方法を用いて評価されるが、痛みは主観的で、個人差のあることが分かっており、不完全な評価方法とされる。疼痛の客観的なバイオマーカーを見つけることは、慢性疼痛の診断と治療法開発の指針として役立つと考えられている。 今回、Prasad Shir
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