雑感, 一人語り | 23:06 | 生命科学系の研究ではしばしば使うテクニカルタームだけど、 loss-of-function (機能喪失)と gain-of-function (機能獲得)という、実験上の相異なる2つの概念がある。現在の生命科学研究で、ある遺伝子の機能を調べる時実験上取られる手法のほとんどはこのどちらかだと言っても過言ではない。ぶっちゃけた話、標的遺伝子のコントラストを上げたり下げたりする、とでも言えばよいのかな。つまり、ある遺伝子の機能や発現量を欠失させたり、もしくはその逆に、生理的にはありえないほど質的もしくは量的に増強させることで、標的とする遺伝子の機能を予想するのだ。その具体的な方法は今では多岐に渡り、一つ一つの例を挙げて説明するのは今回のエントリーの趣旨ではないし、それをするなんて畏れ多くて出来やしないので割愛する。概論として、Gain-of-function