『黎明に叛くもの』の外伝的な作品 2006年刊行作品。先日紹介した『黎明に叛くもの』の外伝。 分冊(ノベルズ)版の『黎明に叛くもの』4冊にそれぞれ入っていた外伝作品を文庫一冊にまとめたものが本書。単独で読んでも楽しめるとは思うが、やはり本編を先に読んでしまうことを強くお奨めしておく。 あらすじ 若き日の斉藤道三と松永久秀。傀儡果心との出会いを描く「隠岐黒」。若き日の信長が出会う贅の限りを尽くした豪華絢爛たる祭船「天王船」。本能寺の変直後、毛利の大軍と対峙する秀吉はいかにして中国大返しを成功させたのか「神器導く」。失われし暗殺教団の末裔は元代の福州に居た。その凄絶なる復讐劇を描く「波山の街」。計四編を収録した伝記短編集。 以下、各エピソードについてコメント 「隠岐黒」 本編の時間軸よりも少し前。少年時代の久秀初の暗殺仕事と、そして生涯のパートナーとなる果心との邂逅までを描く。久秀の兄者ラブラ
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