現代を舞台としたクック作品 2007年刊行作品。クックお得意の回想型ミステリだ。原題は『The Murmur of Stones』。 クック作品と言えば、20世紀前半~中盤くらいを舞台とした話が多かった印象である。本作では珍しく物語の舞台が現代なので、これまで読んできた作品に較べると異質に感じる。インターネットなんて存在は、従来のクック作品では出てこなかっただけに違和感が大きい。 おススメ度、こんな方におススメ! おすすめ度:★★★★(最大★5つ) 家族の在り方。家族の絆と束縛。その存在の重みについて考えてみたい方。自分の親との関係について、割り切れないものがあると感じている方。過去と現在が交互に描かれるタイプのミステリ作品がお好きな方におススメ。 あらすじ 姉のダイアナは息子ジェイソンの死をきっかけとして精神の平衡を失っていく。夫であるマークとの離婚の後、怪しげな文献に没入し、不気味なイ
![『石のささやき』トマス・H・クック 家庭内で起きた悲劇と血の呪縛 - ネコショカ(猫の書架)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/a24b9dddfd333c95d72947ca98f15a25f6bcfcbc/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimages-fe.ssl-images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F51mMmanHP-L.jpg)