浜田信郎 【第3回】 2007年11月09日 渋谷で働くサラリーマンのオアシス 富士屋本店(渋谷) 渋谷駅西口を出て、国道246号線を跨ぐ歩道橋を渡った先の雑居ビルの地下にあるのが、立ち飲みの「富士屋本店」。飲食店にとっては不利と言われる、地下1階という立地条件にもかかわらず、営業時間中は、ずっと満員状態が続く人気店です。 長方形の店内を、ぐるりと取り囲む立ち飲みカウンターは、1辺に約15人。全体では60人ほど入れるという、立ち飲みにしては非常に大きいもの。 呑ん兵衛たちのザワザワとした喧騒の中、カウンター内にいる店員さんが、こちらの姿を確認し、 「はいそこ、ちょっと両側に詰めて、ひとり入れてあげてね。はい、おにいさん、そこへどうぞ!」 と、テキパキと指示を出してくれます。 びっしりと詰まっているように見えたカウンターの一角が、ズズズッと割れて、ひとり分の空間が出現。この柔軟さ