さまざまな組織に成長できる胚性幹細胞(ES細胞)を使った初めての臨床試験が、米国で脊髄損傷の患者に対して始まったことを、米バイオテクノロジー企業ジェロンが明らかにした。ロイター通信が11日、報じた。 ES細胞は再生医療への応用が期待され、山中伸弥京都大教授らが開発した人工多能性幹細胞(iPS細胞)とともに各国で研究が進められている。同社は、不妊治療で使われなかった受精卵から作ったES細胞を利用。米食品医薬品局(FDA)から臨床試験を承認されていた。 臨床試験の詳しい内容は明らかでないが、患者にES細胞を注入して神経細胞を再生し、失われた機能を取り戻させるのが目的とみられる。(共同)