現在のアニメーション文化を考えるにあたって、大学や専門学校といったアニメーションの教育機関の存在を欠かすことができない。それは、将来的にアニメーションの世界を支える未来の人材が育つ場であるというだけではなく、今、最も面白いアニメーションが実際に生み出される場でもあるからだ。学生作品は、数々の制約がつきまとわざるをえない卒業後の制作状況と比べると、才能ある個々人が、充実した設備と作品制作のみに向き合うことのできる時間の確保という贅沢な環境のもと、自由な創作活動に励むことのできる場なのである。世界最大のアニメーション映画祭アヌシーで、一般コンペティション部門よりも学生部門の方がエキサイティングであるという声がよく聞かれるのも、理由なきことではない。 将来の才能を育成し、若きスターたちの活躍の場となるアニメーションの学校。世界には、どのような場所が存在し、どのような色を持っているのか? 映画祭か