【北京=渡部圭】三十日の香港紙などによると、高速鉄道事故を批判的に報道した中国国営中央テレビの番組「二十四時間」の制作責任者、王青雷プロデューサーが、二十七日に停職処分を受けていたことが明らかになった。報道規制を敷く共産党中央宣伝部の意向が働いたとみられる。 二十六日の放送で、番組のニュースキャスターが「安全でないのに、(鉄道に)これほどのスピードが必要なのか」「中国の急速な発展は世界がうらやむが、放棄し置き去りにしたものも多い」と指摘。食品の安全性をめぐる問題や手抜き工事の例を挙げながら、「私たちは安全な鉄道に乗れないのか。事故車両を土中に埋めさせないことはできないのか」と訴えた。