【モスクワ=小柳悠志】ベラルーシ当局は23日、同国領空を通過していた旅客機を「機内に爆発物がある可能性」を理由に首都ミンスクの空港に緊急着陸させ、搭乗していたベラルーシの反政権派記者を拘束した。現地メディアによると、ルカシェンコ大統領が緊急着陸を指示し、空港まで戦闘機が誘導した。爆発物は見つかっておらず、当局が記者拘束のために偽情報を流した疑いが強い。 緊急着陸させられたのはアイルランドの格安航空会社(LCC)ライアンエア機。搭乗していたベラルーシのネットメディア「NEXTA」の創設者ロマン・プロタセビッチ氏が拘束された。同氏は四半世紀にわたって続くルカシェンコ体制を批判し、昨年8月のベラルーシ大統領選後に起きた大規模な反政権デモを支持していたが、当局の弾圧で国外に退避中だった。