孤独やいじめ、身近な人からの暴力……。つらさや悲しみを抱える子どもたちに、さまざまな相談ダイヤルが「いつでも話を聞くよ」と呼び掛ける。だが記者は、そんな窓口の「つながりづらさ」を訴える声にも触れてきた。子どものSOSを、大人はちゃんと受け止められているのだろうか。相談ダイヤルがつながっている向こう側を、のぞいてみた。 東京都内で暮らす20代の女性は小学4年のころ、学校でもらった名刺サイズのカードにあった番号に電話をかけた。携帯電話はなく、自宅の固定電話を使った。だが10分ほど待ってもつながらない。祖父が帰ってくる気配に慌てて電話を切り、カードを隠した。