・ …前編「自分発見ドラマ! 音楽ファンのツボも刺激〜」より続く… 【映画を聴く】『函館珈琲』後編 ミュージシャン、あがた森魚やAzumiも出演 北海道出身で、函館の高校に通っていたという日本フォーク界の異才、あがた森魚はコーヒー店のマスターとして出演。その演劇的、歌劇的な要素を多分に含んだ作風は映画との親和性が高く、自身も俳優として、監督として、数々の映画に関わっている。1994年に監督作『オートバイ少女』を函館で上映したことをきっかけに、1999年以降はファウンダー/ディレクターとして「函館港イルミナシオン映画祭」に参加している。 本作では登場シーンは少ないながらも、終盤でコンチネンタル・タンゴの有名曲、「小さな喫茶店」の一節を歌うという見せ場が用意されている。昭和初期に日本でも中野忠晴というポピュラー歌手によって吹き込まれてヒットしたというこの曲、あがた森魚が歌うのは実はこれが