ブラックホールには一度入ったが最後、光さえも脱出できないほど強い重力がかかる領域の境界「事象の地平面」があるといわれている。しかし、理化学研究所はこのほど「ブラックホールは事象の地平面を持たない高密度な物体である」とする、これまでの通説とは異なる研究結果を発表した。 従来、ブラックホールに落ちたリンゴの情報がどうなるのかはよく分かっていなかったが、今回の研究を進めていけばブラックホール中の情報を追跡できるようになり、ブラックホールを情報のストレージにできる可能性も開けるという この理論を発表したのは、同研究所の横倉祐貴上級研究員らの共同研究チーム。従来のブラックホール理論が一般相対性理論に基づくのに対し、研究チームは一般相対性理論と量子力学に基づいて理論を組み立てた。 従来の理論では、光も脱出できない内側の領域をブラックホール、その境界を事象の地平面といい、ブラックホールの質量によって決ま
![「事象の地平面」なんてなかった? ブラックホールに新理論、理研が発表 “情報問題”にも筋道](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/7ab153ef9964c7594d58a47baff59d4fed1f1c26/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimage.itmedia.co.jp%2Fnews%2Farticles%2F2007%2F14%2Fcover_news046.jpg)