障害が重くても、住み慣れた地域で、社会に参加しながら生きるには、どんな支えが必要か-。愛知県にある社会福祉法人は、重い障害の人も働ける環境を作り、親に先立たれた後も地元で暮らせるよう、住まいを整える。小人数、多様な拠点を点在させて地域の暮らしを実現する。(佐藤好美) ◇ 吹き抜けの天井に木のはりを渡したアジアンテイストの内装。中央の大きなテーブルには、セルフサービスの野菜やデザートが並ぶ。愛知県半田市にある中華茶房「うんぷう」の自慢は、黒豚チャーシューの乗ったラーメンだ。 おしゃれなラーメン店に見えるが、実は「うんぷう」は、障害者総合支援法に基づく「生活介護」の事業所だ。障害のある人に、日中の支援をはじめ、創作や生産活動の場を提供する。社会福祉法人「むそう」が運営している。 うんぷうで働くのは、知的障害などがある5人。その1人、山本勇介さん(30)がラーメンの注文を取っていた。来店者は、し