児童や生徒が日常的に利用する通学路は、安全の確保と環境維持が不可欠だ。 そのためには、まず、交通量が多いエリアや見通しの悪いポイントなど、通学路の現状を、学校と保護者、そして行政機関が、くまなく把握することが必要だろう。 ・ゲーミフィケーションとクラウドソーシングを組み合わせたマッピングツール ノルウェーの首都オスロで開発された「Traffic Agent(トラフィック・エージェント)」は、児童がモバイル端末を使って、通学中、危険なスポットなどを共有し合う、クラウドソーシング志向のマッピングツール。 児童の視点から提示された通学路の課題や改善点を幅広く吸い上げることで、道路の修繕などに迅速に対応したり、よりよいインフラの整備につなげるのが狙いだ。 また、児童が楽しみながら参加できるよう、ゲームの要素を取り入れ、アニメーションや効果音を駆使しているのも、「Traffic Agent」の特徴。
全国一律で縦割りとなっている高齢者や障害者、子ども向けの福祉サービスを地域全体で一体に支える「地域共生社会」の実現を目指し、厚生労働省は15日に検討を始めた。住民やサービス利用者も参加して互いに支え合い、貧困対策なども含め地域事情に合わせて柔軟に支援する体制づくりが狙い。人材を確保できるかどうかがカギを握る。 モデルは一体運用の「富山型デーサービス」 この日は厚労省内で対策本部の初会合が開かれ、本部長に就いた塩崎恭久厚労相がこう語った。「地域共生社会を福祉改革の哲学の基本コンセプトと位置づけ、今後の制度改革などに生かしていく。厚労省あげての努力を期待したい」 モデルは「富山型デイサービス」で、第1号が「このゆびとーまれ」(富山市)。デイサービス施設で、障害者の在宅支援サービスや乳幼児の一時預かり機能なども担う。 ここでは、認知症のお年寄りが赤ちゃんをおぶってあやしたり、介護が必要な程度(要
子どもの貧困対策に取り組む京都のNPO法人が、支援者向けの手引を作った。「子ども食堂」などの支援が広がる中、「みんなの気持ちがバラバラ」「お金ってどう集めるの?」といった疑問が出てきたとき、考えるための資料として活用してほしいという。 手引のタイトルは「子どもの貧困対策に地域で取り組む 支援者のアクションサポートBOOK~とらのまき~」。京都市山科区のNPO法人山科醍醐こどものひろばが作った。 同NPOは全国から視察が来る老舗的存在。2010年に子どものための夜の居場所をつくり、2カ所で毎年20人の小中学生を支援。学校と連携し、学習支援もする。培ったノウハウを他の団体にも生かしてほしいと手引を作った。 困りごとを抱えている子を見逃さないため、手引では「子どもを見る10の視点とその理由は?」として、服装や爪、目線や表情、遊び方などポイントとなる点を例示した。 「あなたの活動はどこを目指す…
ごはんを食べたりして自由に過ごす 宮崎県延岡市には、市内の保育園が共同で運営に関わる子育て支援の拠点がある。親子で自由に過ごせる場を提供するだけでなく、独自に有償ボランティアのサポーターも養成。さまざまな困難を抱える家庭を訪問して支援する機能も持つ。行政とも連携するなど、地域の安全網となっている。 自由な雰囲気 取材日の午前中。おやこの森では3人の子どもと4組の親子が過ごしていた。 3人の子どもがいるという30代女性は7年前から利用。結婚を機に大阪から宮崎に来たため、最初は友達づくりに軽い気持ちで訪れた。女性は「小学校1年生の長男の時は、子育ての悩みから街の情報までいろんなことを教えてもらいました。自由な雰囲気なのが魅力です」と話した。 おやこの森は、保護者同伴なら無料で遊べる居場所。親がいなくても、小学校低学年までの子どもを1時間500円で預かるファミリーサポートセンターの機能も持つ。ま
児童虐待が全国で最も多い大阪。大阪市旭区が子育て中のママに配る「あさひキッズカード」が注目を集めている。商店街でカードを示せば、割引などのサービスがある。母親が家にこもって孤立しないように小児科医らが発案。「地域ぐるみで子育てを応援しよう」と商店街も応えた。 約200店が連なる旭区の千林商店街。子ども服店「タンポポキッズ」のレジに「あさひキッズカード登録店」と書かれたステッカーが貼ってある。名刺サイズのカードを提示すると、5%引きで買える。 店には週に数人、カードを持った母親が訪れる。店主の西川徹さん(67)は「商店街に顔なじみができて子育てしやすい街だと思ってほしい」と話す。 カードは三つ折りで、中面には… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 この記事は有料会員記事です。有料会員に
多世代が共生して交流を目指す複合マンションなどが増えている。学生や子育て世帯向けマンションと高齢者施設などを同じ敷地に併設し、交流イベントなどを通じて室内に閉じこもりがちな高齢者の社会参加につなげる試みだ。若者から高齢者までが共生する発想は、政府が検討する高齢者の地方への移住を促す「日本版CCRC構想」にも取り入れられるなど注目を集めている。(栗井裕美子) 「若返る」 昨年12月、有料老人ホームや学生向け賃貸マンションなどが併設した集合住宅「グッドタイム リビング なかもず」(堺市北区)の交流サロンで餅つき大会が開かれた。入居する高齢者や学生ら約40人が参加し、高齢者も餅つきを楽しむなど盛り上がった。 有料老人ホームに入居する中務武市さん(87)は「杵を握るのは久しぶりで楽しかった。学生と一緒に時間を過ごすと若返る」と喜び、大阪府立大1年の鈴木円香さん(21)は「老人ホームの部屋によく遊び
全国でも珍しい、子育て中のパパ・ママ専用の飲食店「Cafeラルゴ」が桐生市琴平町に開店して半年になる。あえて客層を絞り込むという逆転の発想から生まれたビジネスが、子育て中のパパ・ママのニーズに合致したようだ。想定以上の滑り出しだが、一方で経営の難しさなど課題も見え始めてきた。 きっかけは妻の出産 ラルゴは、いつかはカフェを持ちたいという夢を持っていた高久保渉さん(32)、綾子さん(30)夫妻が昨年8月に開業した。 北海道出身の綾子さんが桐生で出産した際、頼れる人、相談できる人が少なく、不安な日々を過ごした。綾子さんのそんな思いを知った渉さんが、勤めていた鉄工所を退職して開業を決めた。 先例が見あたらないカフェだけに2人で知恵を絞った。食事中に子どもは自由に遊んでいられ、メニューは添加物をできるだけ抑えた健康食、カフェインを抜いたコーヒーもある。設備面では授乳室、おしめ交換スペース、ピアノ教
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