雑居ビル6階にある一室で夕食を取る子どもたち。外にカラオケ店のネオンが光る=千葉県松戸市の「ミルキーホーム松戸園」で、宇多川はるか撮影 母子家庭の「駆け込み寺」 夜間保育をしたり宿泊で子どもを預かったりする認可外保育施設「ベビーホテル」が増加し、全国の入所児童数は待機児童数を上回る状況にある。運営の不備を指導される施設が多いものの、認可夜間保育所の整備が進まない中、母子家庭の夜間保育の受け皿となっている。安倍政権は2日、「1億総活躍プラン」を閣議決定し、子育て支援を強く打ち出したが、専門家は保育環境を保つため夜間保育の在り方を見直すべきだと指摘する。【宇多川はるか、国本愛】 日が暮れるとネオンがきらめく千葉県松戸市のJR松戸駅前。「先生さよなら またまたあした」。平日の午後5時過ぎ、大通り沿いに建つ雑居ビルの一室に入る24時間営業のベビーホテル「ミルキーホーム松戸園」から子どもたちの歌声が
保育施設を利用する子どもが増え続けるなか、厚生労働省は、保育指針を10年ぶりに見直し、成長の個人差が大きい乳幼児については少人数の保育を目指すことになりました。 この中では、保育施設を利用する子どもが増え続けるなか、成長の個人差が大きい3歳未満の乳幼児の保育を充実させるべきだとしています。具体的には、乳幼児期の保育は、その後の成長や社会性を身につけるうえで重要だとしたうえで、一律ではなく、それぞれの子どもの身体的、精神的な成長に合わせて少人数で保育することが重要だとしています。また、核家族化が進むなか、子育てに悩む保護者が相談できる場所を作るなど保護者への積極的な支援が必要だとしています。 厚生労働省は、専門委員会が年内に取りまとめる報告書を踏まえ、保育指針を見直し保育の質の向上につなげたいとしています。 子どもの特性に合わせた保育を実践している先進的な施設もあります。 東京・板橋区の東京
安倍晋三首相は31日、来年4月の消費税再増税を2年半延期した場合でも、保育士や介護士の処遇改善といった「ニッポン1億総活躍プラン」の一部のメニューを来年度から予定通り始める方針を固めた。首相が1日、再増税の先送りと合わせて表明する。財源として赤字国債は発行しない方針だ。 政府は消費税率を10%に引き上げることで、現行から最大4・8兆円程度の税収増を見込んでいた。これを高齢化に伴う社会保障費の自然増に充てたり、子育て支援など社会保障の充実策に活用したりする計画だった。 一方、政府の「1億総活躍国民会議」が5月18日にまとめたプランでは、保育士給与の2%引き上げや介護士月給の約1万円増(必要財源約2千億円)を明記。加藤勝信1億総活躍担当相は財源について「増税分でなく、経済政策『アベノミクス』の成長の果実を使う」と述べていたが、具体的な財源確保策は不透明なままで、増税先送りに伴い実現が危ぶまれて
東京で保育士の争奪戦が熱を帯びている。都心の有効求人倍率は、今春の採用が本格化した昨年11月に66倍に跳ね上がった。待機児童対策で施設が増える一方、離職率は年平均8%を超え、「保育士集めはもう限界」との声も聞かれる。 「ボーナスは年4回。年に1回は必ず昇給します」「家賃の自己負担は1万円。冷蔵庫や洗濯機は園側で買いそろえます」 東京・渋谷で4月下旬に開かれた保育士就職セミナー。来春卒業予定の学生たちに、保育所の採用担当者がアピールした。就職情報大手「マイナビ」が主催し、2日間で計67法人がブースを出した。 世田谷共育舎(東京都世田谷区)は来春、区内に三つ目の保育所を開く。必要な保育士数は18人。中村淳子統括園長は「セミナーで話した学生の顔を思い出し、全員に『また会いましょう』と手紙を書く」と話した。今年は300人以上に書くつもりだ。 23区で15保育所を運営するアンジェリカ(目黒区)の大賀
ごはんを食べたりして自由に過ごす 宮崎県延岡市には、市内の保育園が共同で運営に関わる子育て支援の拠点がある。親子で自由に過ごせる場を提供するだけでなく、独自に有償ボランティアのサポーターも養成。さまざまな困難を抱える家庭を訪問して支援する機能も持つ。行政とも連携するなど、地域の安全網となっている。 自由な雰囲気 取材日の午前中。おやこの森では3人の子どもと4組の親子が過ごしていた。 3人の子どもがいるという30代女性は7年前から利用。結婚を機に大阪から宮崎に来たため、最初は友達づくりに軽い気持ちで訪れた。女性は「小学校1年生の長男の時は、子育ての悩みから街の情報までいろんなことを教えてもらいました。自由な雰囲気なのが魅力です」と話した。 おやこの森は、保護者同伴なら無料で遊べる居場所。親がいなくても、小学校低学年までの子どもを1時間500円で預かるファミリーサポートセンターの機能も持つ。ま
4月から指定管理者制度が導入された青梅市中央図書館(青梅市河辺町)が、図書館の利用登録者を対象に無料の一時保育サービスを始めた。子どもを気にせず、図書館でゆっくり過ごしてもらおうという狙いだ。多摩地区の図書館で定期的な一時保育を実施するのは初めてだという。 市は今年度から、サービス向上や経費削減を目的に、市図書館10館(中央図書館と分館9館)の運営に指定管理者制度を導入。全館で休館日が毎週月曜から毎月第3月曜のみとなり、中央図書館は開館時間も午前10時~午後8時(日祝日は午後6時まで)が、毎日午前9時~午後8時となり、利用しやすくなった。 指定管理者は、「図書館流通センター(TRC)」(本社・文京区)を代表会社とする「TRC青梅グループ」で、中央図書館の既存の「おはなしの部屋」を活用した一時保育を市に提案。市はサービス向上につながると、了承した。 一時保育サービス実施日時は、毎週月曜午前1
» 【姑の誤介入阻止】昔の子育て常識は今の非常識! さいたま市が作成した「祖父母手帳」がめちゃめちゃ役に立つんです!! 子どもを産んだ女性の多くが直面していることのひとつ。それが「ジジババが昔の育児法を押し付けてくる」問題。 「保育園に預けるなんてかわいそう」「抱っこのしすぎは抱きぐせがついてよくない」「母乳あげても泣くならミルク足しなさい」などなど……うん、それはン十年も前の常識で今はちがうんですよ……。そう思っても、自分の母親ならまだしも義理の両親なんかには言いづらいもの。もし言えても、「それはネットで調べた知識でしょ」なんて一蹴されることも。 「昔の常識」が「間違っていて意味がない」だけならまだいいけど、それが赤ちゃんに害のあることだったら……。 そんな状況を見かねてか(?)、さいたま市が作成・発行してくれているのが「祖父母手帳」なるもの! 「ここが変わった! 子育ての昔と今」なんて
子供と共に遊んだり、世話をしたりすることで、高齢者や障害者が生きがいを持って暮らすようになる効果が期待できる。5月末に策定する「ニッポン1億総活躍プラン」に具体策が盛り込まれる見通しだ。 交流を促す具体策として、施設が障害者や子供を受け入れる環境を整備するために、介護職員や保育士の配置基準を緩和したり、事業者への報酬を増やしたりすることなどを検討している。厚生労働省は関連予算を来年度予算の概算要求に盛り込みたい考えだ。 高齢者用の介護施設や障害者向けの就労支援施設など、施設によって対象となる利用者が決まっているのが一般的だ。政府は、誰もが活躍できる「1億総活躍社会」を実現するために、高齢者や障害者も「支え手」として役割を担えるように後押しする必要があると判断した。
あさかわ・すみかず/1948年2月東京都中野区生まれ。東京都立西高校から慶應義塾大学経済学部に。1971年日本経済新聞社に入社。小売り・流通業、ファッション、家電、サービス産業などを担当。87年に月刊誌『日経トレンディ』を創刊、初代編集長を5年間勤める。93年流通経済部長、95年マルチメディア局編成部長などを経て、98年から編集委員。高齢者ケア、少子化、NPO活度などを担当。2011年2月に定年退社。同年6月に公益社団法人長寿社会文化協会常務理事に就任。66歳。 医療・介護 大転換 2017年5月に「地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法」が成立し、18年4月からは介護保険と医療保険のサービス内容が改定された。少子高齢化が急速に進む中で、日本の社会保障はどう大きく変革するのか。なかなかその全貌が見えてこない、医療・介護大転換の内容を丁寧に解説していく。 バックナン
匿名ブログから燎原(りょうげん)の火のごとく広がった「保育園落ちた日本死ね」ムーブメント。現代の一揆と言っても良いだろう。それに対して、先日、厚生労働相は対応策を発表していたが、一番大切なものが欠けていた。 それは、保育士給与の改善策。待機児童の元凶は保育士不足だ。東京都では保育士の有効求人倍率が4・6倍にもなっている。保育士を採用できないことが、保育園増設の足を引っ張っている。そして、保育士不足の最大の原因は、処遇が低いことだ。 保育士の給与は、全産業の平均月給よりも月額11万円ほど低い約20万円。保育士の登録者数は2014年で124・6万人。認可保育所の保育士数(常勤換算の保育士数)は35・6万人(13年厚労省大臣官房統計情報部社会福祉施設等調査より)。 この記事は有料記事です。 残り778文字(全文1112文字)
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