LGBTなどの子どものサポートについて話すレインボーフォスターケアの藤めぐみ代表理事=川崎市で、藤沢美由紀撮影 親元で暮らせず施設や里親家庭で生活する子どもがLGBTなどの性的少数者だった場合にどう対応するかを、職員や里親が学ぶ動きが広がり始めている。親の虐待の背景に子どもの性的指向や性自認が関わっていることも考えられ、養育に十分な配慮が求められるからだ。厚生労働省も児童養護施設などで性的少数者とみられる子の把握に乗り出し、対応を検討する。 川崎市で1月、里親を対象に、性的少数者をテーマとした研修が初めて開かれた。「里子の男の子が学ランを嫌がったらどうしますか?」。LGBTと社会的養護の問題について発信している一般社団法人「レインボーフォスターケア」の藤めぐみ代表理事は約40人の参加者に問い掛け、本人の意思を尊重する大切さを訴えた。
海が見える家で待ってるよ――。暴力団から離れ、少年たちの立ち直りを支援してきた牧師がいる。血液のがんとの闘病を経て先月、新たな受け入れ施設を開いた。「安心して『ただいま』と言える場所を」との思いを込める。 施設は、市街地の先に大阪湾が見える高台の一軒家だ。「この眺望は『帰って来たい』と思わせる演出」と、神戸弟子教会(神戸市灘区)の牧師・森康彦さん(59)は笑う。非行や虐待被害で家庭に戻れない15歳以上の少年を3人ほど受け入れ、寝食を共にして20歳まで見守るつもりだ。 少年・少女の立ち直りを支援するNPO法人「ホザナ・ハウス」を2011年に設立。受け入れ施設は、これで3カ所目になる。今回は少年限定だが、少女用シェルターも。門限(午後10時)と消灯時間(同11時)を守れば、働いても働かなくても、勉強してもしなくてもいい。時には将来への助言を与えつつ、約50人を社会に送り出してきた。 ■洗礼受け
児童福祉施設で暮らす子ども間の性被害・性加害について、厚生労働省が実態調査する方針を決めた。都道府県が件数などをつかんでいても、国に報告したり公表したりする仕組みがないためだ。三重県では2008~16年度の9年間に111件あったことがわかり、実態の一端が明るみに出た。児童養護関係者は対策を求めている。 三重県のケースは、県が市民団体「みえ施設内暴力と性暴力をなくす会」(同県名張市)に開示したデータなどで明らかになった。 児童養護施設や児童自立支援施設などを合わせて児童福祉施設と呼ぶ。三重県によると、県内の児童福祉施設では、虐待などで親と暮らせない600人超の子どもが生活する。08~16年度の性被害に関わっていたのは被害者、加害者を合わせて計274人。平均すると年間に約12件、約30人が関わっていた。 12年度までの5年間の計51件については被害の概要も判明。関わったのは2~19歳の144人
1963年、福岡市長浜生まれ。1990年、東京理科大学大学院修士課程(物理学専攻)修了後、電機メーカで半導体デバイスの研究・開発に10年間従事。在職中より執筆活動を開始、2000年より著述業に専念。主な守備範囲はコンピュータ全般。2004年、運動障害が発生(2007年に障害認定)したことから、社会保障・社会福祉に問題意識を向けはじめた。現在は電動車椅子を使用。東京23区西端近く、農園や竹やぶに囲まれた地域で、1匹の高齢猫と暮らす。日常雑記ブログはこちら。 生活保護のリアル~私たちの明日は? みわよしこ 生活保護当事者の増加、不正受給の社会問題化などをきっかけに生活保護制度自体の見直しが本格化している。本連載では、生活保護という制度・その周辺の人々の素顔を紹介しながら、制度そのものの解説。生活保護と貧困と常に隣り合わせにある人々の「ありのまま」の姿を紹介してゆく。 バックナンバー一覧 「子育
File Not Found. 該当ページが見つかりません。URLをご確認下さい。 お知らせ 事件・事故のジャンルを除き、過去6年分の主な記事は、インターネットの会員制データベース・サービスの「京都新聞データベース plus 日経テレコン」(http://telecom.nikkei.co.jp/public/guide/kyoto/)もしくは「日経テレコン」(本社・東京 http://telecom.nikkei.co.jp/)、「ジー・サーチ」(本社・東京、 http://www.gsh.co.jp)のいずれでも見ることができます。また、登録したジャンルの記事を毎日、ネット経由で会員に届ける会員制データベース・サービス「スカラコミュニケーションズ」(本社・東京、http://scala-com.jp/brain/) も利用できます。閲読はともに有料です。 購読申し込みは下記のページから
東京都目黒区の船戸結愛(ゆあ)ちゃん(5)が父親に虐待され死亡した事件で、家族が以前住んでいた香川県の児童相談所「西部子ども相談センター」が1月に児童福祉法に基づく指導措置を解除していたことが、都などへの取材で明らかになった。専門家は「香川の児相が警戒レベルを下げたため、転居先の児相の危機感が薄れた可能性がある」と指摘する。 都などによると、傷害容疑で逮捕された父親の雄大容疑者(33)の一家は香川県善通寺市で生活していた。同県の児相は2016~17年に虐待の疑いで2度にわたり結愛ちゃんを一時保護した。17年8月には医師が顔や足にあざがあるのを見つけて通報。結愛ちゃんは「パパに蹴られた」と説明したが保護されなかった。
2018.03.04 12:15 家庭教育支援法案によって虐待やネグレクト、引きこもりは防げるか―厚木男児遺棄放置事件から【「家庭教育支援法案」の何が問題か?】 1月29日、衆議院第二議会会館にて、自民党が国会提出を目指している「家庭教育支援法案」の問題点や懸念を示す集会が「24条変えさせないキャンペーン」によって開かれた。 2017年2月14日の朝日新聞によれば、「家庭教育支援法案」には、「家庭教育を『父母その他の保護者の第一義的責任』と位置づけ」、「子に生活のために必要な習慣を身に付けさせる」ことや、支援が「子育てに伴う喜びが実感されるように配慮して行われなければならない」ことなど」が盛り込まれ、さらに素案段階には存在していた「家庭教育の自主性を尊重」が削除されている、という。また、家庭教育の重要性や理解、施策への協力を、地域社会の「役割」(責務から役割に変更された)とも規定されている
虐待などを受け、親のいる家に帰ることができない子たちの一時避難所「子どもシェルター」が昨年9月、兵庫県内で初めて阪神間に開設された。おおむね15~19歳の女子が対象だが、6人の定員はすでに埋まっている。入所の要望を断ることもあるといい、運営するNPO関係者は「深刻な状況」と話す。 関係者「状況は想像以上に深刻」 「どこか行くところはないでしょうか……」 子どもシェルターを運営するNPO法人「つなご」(尼崎市)に昨秋、10代の少女から電話があった。 同法人副理事長で弁護士の曽我智史さんが本人から事情を聴くと、こう話した。「帰るところがない。助けてほしい」。背景に親からの虐待があり、シェルターへ連れて行った。 シェルターは、曽我さんらの呼びかけで昨年9月1日に開設された。民間の一軒家を借り、「こころんハウス」と名付けた。4畳半の個室が6室あり、各部屋にはベッドと布団、机を備え、1日3食を提供す
ドメスティックバイオレンス(DV)がある家庭で育つ子どもは、性的虐待を受ける割合が高い。子どもの性暴力被害は闇の中に埋もれ、救われない子どもは多い。 ●DV家庭で多発 東京都内に住む40代の公務員、鈴木みきさん(仮名)は3歳の頃から父と近所の「お兄さん」から被害に遭った。風呂で父は「女の性器は汚いから男が洗うんだ」と股を広げ、指で性器をいじり観察した。「汚れていたらどうしよう」「また殴られるかも……」。みきさんにとって風呂は恐怖の時間だった。 家族ぐるみの付き合いがあった「お兄さん」には時々遊びに連れ出され、わいせつな行為をされた。「お兄さん」の性暴力は小学校低学年まで、父の性的虐待は中学まで続いた。「あってはならないこと」が起きていたみきさんは長年、記憶にふたをすることでなんとか生きてきた。連れ込まれた公衆トイレの臭い、恐怖、下半身の痛み……。「お兄さん」の記憶は10代半ばによみがえった
板橋区は30日、児童相談所(児相)と子育て支援業務の機能をあわせた「(仮称)板橋区子ども家庭総合支援センター」を、平成33年度中に開設すると発表した。児童福祉法の改正により、23区による児相設置が認められたもので、区は整備費用として、新年度予算案に約1億8560万円を計上した。 開設予定の同支援センターは地上3階建てで、延べ床面積は約2500平方メートル。子育てに関する総合相談窓口だけでなく、虐待された子供らを一時的に保護する一時保護所(定員30人程度)なども設ける。 同区によると、区内の児童虐待通告受理件数は24年度に220件だったのが、25年度以降、年間300件を超える事態が継続。区は同支援センターの整備により、効果的な対応を目指したい考えだ。 坂本健区長は同日の会見で、「児童虐待は問題が大きくなる前にいかに把握するかが一番重要」と指摘したうえで、子育て支援業務も兼ねる支援センターにつ
長崎県長崎こども・女性・障害者支援センター(児童相談所、長崎市)が、母親から虐待を受けた少女(10歳代)が入所する児童養護施設の名称を、誤って母親に伝えていたことが分かった。 少女は発覚後、別の施設に移った。 県によると、同センターが昨年7月、母親に送った施設の負担金に関する文書の中に施設名が記載されていた。秘匿すべきケースの確認に漏れがあったことが原因で、母親が「これまで隠していた施設名が入っているのはなぜか」と問い合わせて発覚した。 同センターは、少女が母親から身体的、精神的な虐待を繰り返し受けているとして、2015年9月に施設に入所させる措置を取った。少女は居場所を知られることを不安に感じており、母親が押しかける懸念もあることから、別の施設に移った。
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