7日に投開票された東京都知事選で、東京では全く新顔の前広島県安芸高田市長、石丸伸二氏(41)が、立憲民主党や共産党などが支援する前参院議員の蓮舫氏(56)を押さえて2位となる見通しだ。主要政党や組織の支援を受けない石丸氏の選挙戦で実動部隊を担い、「石丸フィーバー」(選対幹部)を演出したのは、どんな人たちだったのか。(佐藤裕介)
これまで戸籍に記載がなかった氏名の振り仮名を必須とする改正戸籍法が来年施行される。施行後は、全国民が振り仮名の届け出を求められ、届けがなければ自治体が職権で戸籍に振り仮名を記すことになる。いわゆる「キラキラネーム」には一定のルールも設けられるが、マイナンバーカードの普及を背景に進む大改正には、じわり懸念の声も。あなたの名前はどうなる?(安藤恭子)
東京・新宿の高層複合施設「東急歌舞伎町タワー」で、多様性を認める街づくりの象徴として設置された性別に関わらず使用できるトイレが改修されてなくなった。4日、男女別のトイレに変わる。
巨大書店の先駆け「八重洲ブックセンター」の本店(東京都中央区八重洲)が周辺の再開発のため、44年間にわたった現店舗での営業を3月末で終える。5年後の2028年度に完成予定の複合施設に入居予定だが、「ビルが丸ごと本屋さん」という光景は見納めで、惜しむ声が寄せられている。(増田恵美子) 東京駅八重洲南口を出ると、すぐ目に入る八重洲ブックセンター本店(地下1階、地上8階)は約150万冊もの在庫を備えてきた。現在は「44年間の感謝をこめて」と各種企画を展開中。1階の柱には作家らが「ありがとうございました!! すぐ帰ってきてね!!」(川上未映子さん)などと言葉を書き込み、壁には「棚の隅々まで、思い出」など利用客からのメッセージが張られている。
音楽家の坂本龍一さんが、明治神宮外苑地区の再開発の見直しを求める手紙を東京都の小池百合子知事らに送った。都は再開発事業を許認可する立場にあり、「知事のリーダーシップに期待します」などとつづったが、小池氏は17日の記者会見で「(再開発の意義などが)坂本さんや都民の方に伝わるよう(職員に)情報発信をあらためて指示した」と述べ、取り合わなかった。再開発は3月下旬に神宮第2球場の解体から始まる計画だ。(森本智之、三宅千智) 外苑再開発は、三井不動産など民間事業者が中心で、小池氏は従来「明治神宮の私有地をめぐる開発の話」(3月3日の会見)と民間開発であることを強調してきた。17日の会見でもこうした姿勢を踏襲したとみられ、「事業者の明治神宮にも手紙を送られた方がいいんじゃないでしょうか」とも述べた。
萩尾望都の作品が人々を惹(ひ)きつけて止(や)まない理由は、主題の多様性にかかわらず、それぞれの物語の中に潜在している獰猛(どうもう)で複雑な人間心理に向けられた、勇気ある洞察力にあるのではないだろうか。『ポーの一族』のエドガーも、『トーマの心臓』のトーマも、社会の不条理や失望によって繊細な心を打ち砕かれつつも、荒波のような人間の精神世界に踏み込んでいく孤高で勇敢な戦士たちであり、そんな彼らの姿勢に私達は心を掴(つか)み取られるのではないだろうか。 こうした主人公を生み出す作者が、過去にどのような苦悩や葛藤を経てきたのかを想像するのは、作品を読めば難しくはない。だから正直、今回この書籍の刊行を知ってもすぐに手に取りたいとは思えなかった。作品という形而下の表現を介してではなく、作家本人の生の言葉で綴(つづ)られる忘却し続けてきた過去の吐露を読むことは、やはり幾つかの過去を封印している私にとっ
みずほフィナンシャルグループ(FG)は15日、みずほ銀行のシステム障害の責任を明確にするため、坂井辰史社長の役員報酬の減額などの処分を発表した。 のべ700人超の役職員への聞き取りなどをした第三者委員会の報告書からは、みずほ銀行の理念である「一人ひとりがお客さま起点を徹底し、自ら考え行動する」とは真逆の顧客軽視の姿勢が浮かぶ。 「ATMのエラー発生が多発しています」。報告書によると、2月28日午前10時15分、業務委託先の管理センターからみずほ銀行の6つ以上の部署へ430件のエラーを検知したとの緊急メールが送られたが、対応に動く担当者はいなかった。通帳やキャッシュカードがATMに取り込まれるトラブルは最終的に5244件発生したが、それを想定できなかった。 複数の部署の担当者は午前11時12分にはATM前で顧客が立ち往生していることをSNS上の情報で把握。休日対応で人員の限られた問い合わせ電
要請したのは、事件で犠牲になり、昨年1~3月に開かれた横浜地裁公判で名前だけ明かされた美帆さん=当時(19)=の遺族と、重傷を負った尾野一矢さん(48)の父剛志さん(77)。 要請書には美帆さんの遺族の「家族が犠牲になった場所で採火が行われるのは違和感がある。遺族の気持ちがないがしろにされるようで悲しい」という思いが記され、心の傷が癒えない中、パラリンピックという祭典の一環として採火することに違和感があるとしている。市から事前の説明や相談はなかったという。 市は、同園での採火は、共生社会実現を目指すパラリンピックの理念に沿うと考え、施設を管理する神奈川県などの了解を得て、方針を決めたとしている。市オリンピック・パラリンピック推進課の担当者は「不愉快な思いをさせてしまったのであれば申し訳なく思う。今後、何らかの形で遺族らの意見を丁寧に聞き取る機会を得たい」と話した。(曽田晋太郎)
ウーバーイーツの「聖地」といわれる世田谷・三軒茶屋のマクドナルドの前の道。お昼前後になると配達注文を求めてたくさんの配達員が集まってくる 新型コロナウイルスの影響による失業者が7万人を超える中、雇用の受け皿となってきたウーバーイーツの配達員に逆風が吹いている。配達員の増えすぎで収入が落ち込んだとの声が続出。参入企業も相次ぎ、今後はさらに報酬が引き下げられる恐れがある。失業や収入の低下に悩んで飛び込んだ世界でも、窮地に陥りかねない。(久原穏) ◆Go To イートも逆風に 東京・三軒茶屋のマクドナルド前。ウーバーからの配達依頼が多く、稼ぎを狙う配達員が行列するため「ウーバー配達員の聖地」と呼ばれる。「コロナが拡大した3月ごろから配達員が急増し、10月にGo To イートが始まり宅配需要が落ちた。仕事の奪い合いで収入は3割減った」。派遣会社を辞め配達員を本業にした男性(52)は肩を落とす。
伊東豊雄氏 いとう・とよお 1941年ソウル生まれ。東大卒。主な作品にせんだいメディアテーク(仙台市)など。東日本大震災の復興支援に携わり、岩手県陸前高田市で被災者の交流施設「みんなの家」を設計。2012年、ベネチア・ビエンナーレ国際建築展で金獅子賞を受賞した。 二〇二〇年の東京五輪に向けた国立競技場の建て替え問題で、建築家の伊東豊雄さん(72)が、新競技場を造らず現競技場の維持改修で済ませる代替案をまとめた。十二日に公表する。伊東さんは建築界のノーベル賞といわれるプリツカー賞を昨年受賞した日本を代表する建築家の一人。仮設の観客席などを活用した改修案で、大幅な規模の縮小やコストの削減が見込めるという。 (森本智之) 作成を提案した人類学者の中沢新一さんが九日、取材に応じた。五輪史上最大規模となる新競技場は立地する明治神宮外苑の歴史的景観を壊し、建設費を肥大化させるとの批判を招いている。改
【北京=新貝憲弘】開会中の第十八回中国共産党大会で、チベット自治区の代表団分科会が九日、記者団に公開された。折しもチベット族居住地区で焼身自殺が相次いでおり、記者会見では、海外メディアから質問が集中した。現地からは自殺者を追悼するデモも伝えられ、当局は沈静化に躍起となっている。 米政府系放送局のラジオ自由アジア(RFA)電子版によると、七、八の両日だけでチベット族六人が焼身自殺を図り、うち三人が死亡。新華社電は十日に一人が焼身自殺したと伝えた。八日開幕の党大会に合わせ、中国政府のチベット政策への抗議とみられる。 記者会見で質問に応じたチベット自治区のルオサン・ジアンツン副主席は、焼身自殺は「国外の国家分裂主義組織の扇動や画策」と述べ、チベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ十四世を指導者に掲げるチベット独立派が仕掛けたものだと批判した。 その上で「(独立派は)焼身自殺者を英雄行為とたたえるが
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