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ジョン・ダワーの検索結果1 - 15 件 / 15件

  • 戦後メディアの病――悪と対峙し、弱者を代弁する自分こそが善である/佐々木俊尚 - SYNODOS

    2011年の福島第一原発事故にまつわる新聞やテレビの報道は、日本の戦後メディアが内包していた問題をまざまざと浮かび上がらせたと言える。風評被害を抑えるべき報道機関が逆に風評を煽ったケースは少なくなく、そうした報道はいまも続いている。これらの風評は福島の人たちへの差別を生じ、大いなる苦しみをもたらした。この問題はおそらく、広島・長崎における被爆者差別とならんで未来への長い期間にわたって禍根を残し、後世に研究される問題になっていくだろう。 「弱者の味方」であったはずの新聞やテレビの記者たちが、なぜこのような差別を引き起こしてしまったのか。本稿では、加害者と被害者の関係という構図からこの問題について論考していきたいと思う。前半ではなぜ戦後メディアがこのような構図に陥っていったのかを歴史を振り返りながら概観し、後半ではこのような構図が社会にどのような影響を与えているのかを論考する。 戦後マスメディ

      戦後メディアの病――悪と対峙し、弱者を代弁する自分こそが善である/佐々木俊尚 - SYNODOS
    • 日本に必要なのは空虚な「反権力」ではなく、本当の敵「反空気」である 佐々木俊尚の未来地図レポート vol.674|佐々木俊尚

      日本に必要なのは空虚な「反権力」ではなく、本当の敵「反空気」である 〜〜「20世紀の神話」は今こそ終わらせるとき(第5回) 前世紀感覚の人はすぐに「権力が暴走する」「権力の乱用に歯止めをかけなければ」といったスローガンを言いたがります。しかしこの「権力の暴走」って、いったい何を指して言っているのでしょうか? 「権力の暴走」を言う人の根っ子にあるのは、たいていの場合は太平洋戦争でしょう。「軍部が暴走して無意味な戦争を引き起こした」みたいなステレオタイプな説明は、そこらじゅうに溢れてますからね。 しかしこの「軍部の暴走」って本当でしょうか? ひとつわかりやすい例を。伊丹十三さんのお父さんで、同じく映画監督だった伊丹万作が終戦の翌年に書いた有名な文章を引用しましょう。 「みんな、今度の戦争でだまされたと言ってる。みんなが口をそろえてる。でも私の知ってる限り、『おれがだました』って言ってる人はひと

        日本に必要なのは空虚な「反権力」ではなく、本当の敵「反空気」である 佐々木俊尚の未来地図レポート vol.674|佐々木俊尚
      • 【2022年9月版】世界史関連の新刊50冊 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

        今月は歴史専門書の数が多いです 2022年7月~9月の世界史関連新刊紹介です。 本記事はざっと流し読みをして気になる本をメモしていただくか、ブックマークして書店を訪れた際に見返すかして使っていただけるといいかと思います。今回も50冊あります。 今回は日本軍や太平洋戦争に関する書籍が多い印象です。 いつも多いんですが、今回は諸外国と絡めたアジア・太平洋地域の歴史として太平洋戦争を見るという視点があります。ウクライナ戦争や台湾海峡危機で改めて日本のすぐ近くに戦争があることが誰の目にも明らかになり、軍事費拡大や予防的な敵基地攻撃を容認するかという議論が盛んになり、改めてかつての戦争について問い直したいという思いが高まっているのかもしれません。 新書・文庫・選書 安価に楽しめる新書、文庫、選書。今期はかなりバリエーション豊かなです。個人的な注目は以下です。(すべて買いました) アメリカとは何か 自

          【2022年9月版】世界史関連の新刊50冊 - 歴ログ -世界史専門ブログ-
        • 「人類進化史における戦争の文化」コンシリエンス学会研究会 - shorebird 進化心理学中心の書評など

          www.cnslnc.academy 9月13日に標記研究会がオンラインで開かれたので参加してきた.発表者は長谷川眞理子.ダワーによる「戦争の文化」で展開された議論を題材にそれを進化心理学的に考察してみよう,そしてコンシリエンスを目指す若い研究者たちにはヒトの行動を扱うことの複雑さを理解してほしいという趣旨での講演となった. 人類進化史における戦争の文化 長谷川眞理子 私は自然人類学の出身だが.これは自然科学の一分野で,アプローチにはいくつかの方法がある.主流なのは化石から迫るものと遺伝子から迫るものだが,私はどちらにもあまり興味がなかったので,行動と生態からのアプローチをとることにした. 生態から人類を考えるのには生態人類学として狩猟採集社会などを研究する方法もあるが,当時,人間とは何かがあまりわかっていないという自覚があり,そのアプローチはとらなかった. そして共通祖先であるチンパンジ

            「人類進化史における戦争の文化」コンシリエンス学会研究会 - shorebird 進化心理学中心の書評など
          • 豪雨 図書館の本3冊 - ururundoの雑記帳

            山法師 豪雨である。 乾いた土に 雨が沁み込む。 草や木が 生き生きとするのを感じる。 雷が山の向こうで鳴り 川の水はコーヒー牛乳色。 図書館から受け取った本は3冊。 NHKの「日曜美術館」で紹介された 手島圭三郎の絵本だ。 友達も是非と知らせてきた。 力強い木版画で北海道の動物 生物を描く。 今回はその中の一冊「おおはくちょうのそら」 「敗北を抱きしめて」上巻 下巻 ジョン・ダワー著 何年も前に買って 読もうと思いつつ ずっとそのまま棚の上に。 図書館で借りれば読むだろうと借りた。 私の本はメルカリで売ろう。 明日も明後日も雨は降る。 台風が被害を残さないで 通り過ぎるよう 雨雲レーダーを見ている。

              豪雨 図書館の本3冊 - ururundoの雑記帳
            • 大浦信行の《遠近を抱えて》はいかにして90年代的言説を準備したか - kk392のブログ

              「大浦信行の《遠近を抱えて》はいかにして90年代的言説を準備したか」『あいだ』第112号(2005年4月)、2-14頁. 加治屋健司(かじや けんじ/ニューヨーク大学美術研究所博士候補。6月よりスミソニアン博物館フェロー) はじめに 《遠近を抱えて》が公開されて20年が経つ。 『あいだ』の読者には改めて説明するまでもないが、若い読者のために確認しておこう。《遠近を抱えて》は、大浦信行が1982年から85年にかけて制作した連作の版画作品で、昭和天皇や古今東西の美術作品、周囲の事物や風景の写真を組み合わせたリトグラフ(一部シルクスクリーン)である。この作品が注目を浴びるようになったのは、86年に富山県立近代美術館の『富山の美術 '86』展で展示された後に起こった一連の事件によるところが大きい*1。天皇の写真の使い方をめぐって県議会議員や右翼から批判を受けた美術館が、作品を非公開処分にし、さらに

                大浦信行の《遠近を抱えて》はいかにして90年代的言説を準備したか - kk392のブログ
              • 次に読みたい100冊

                II. <次に読みたい図書> 1)全学生向きの図書 著作名 著者・編者名 *シリーズ名な ど 出版社 西暦発行 年 現在書店で 入手が可能 か(○または ×) 筑波大学図書 館での所蔵の 有無、ある場合 は配架番号 *その他の情報 紹介コメント(80字以内) 日本近代短篇小説選(全6 巻) 紅野敏郎ほか(編) 岩波文庫 岩波書店 2012 ○ 081-I95- G191-1〜6 明治編1〜昭和編3までの全6巻。さまざまな作家の短篇を所収。時代の変化と 文学の関係を味わってみてください。 万葉集の発明:国民国家と 文化装置としての古典(新 装版) 品田悦一 新曜社 2019 〇 911.12-Sh57 古典がもつ権威性はいかに生まれるのか。文学に限らず、伝統がいかに創られ るかという問題を考えるのにも好適な一冊。図書館には旧版があるが、買うなら 新装版がおすすめ。 葬式仏教 圭室諦成 大法輪

                • 混住社会論14 宇能鴻一郎『肉の壁』(光文社、一九六八年)と豊川善次「サーチライト」(一九五六年) - 出版・読書メモランダム

                  (ベストブック社)(光文社文庫) これまで米軍基地やデペンデント・ハウスの「天国」的側面について、繰り返し言及してしまったけれど、占領は強制的混住であったことからすれば、そのような綺麗事ばかりのイメージですまされるはずもない。 そのことを考えると、高校生の時に読んだ小説にもかかわらず、いつまで経っても記憶に残っている一冊が浮かんでくる。それは宇能鴻一郎の『肉の壁』である。カッパノベルスの『肉の壁』単行本の巻末を確認してみると、この小説はすでに廃刊となった月刊誌『宝石』に「昭和42年8月号から43年6月号まで連載された」と注記されている。奥付には昭和43年6月初版とあるので、連載終了後、ただちに刊行されたとわかるし、私の所持するのは7月7版となっていることから、準ベストセラー的売れ方をしたのではないかと想像される。 ただ私はリアルタイムで買い求めておらず、これはかなり後になって古本屋の均一台

                    混住社会論14 宇能鴻一郎『肉の壁』(光文社、一九六八年)と豊川善次「サーチライト」(一九五六年) - 出版・読書メモランダム
                  • 第21回大佛次郎論壇賞 『人びとのなかの冷戦世界 想像が現実となるとき』 益田肇さん:朝日新聞デジタル

                    第21回大佛(おさらぎ)次郎論壇賞(朝日新聞社主催)は、シンガポール国立大学准教授の益田肇(はじむ)さん(46)の『人びとのなかの冷戦世界 想像が現実となるとき』(岩波書店)に決まった。無名の人々の日常の営みと想像の連鎖が「冷戦」という新たな現実を生み出した過程を分析し、第2次世界大戦後の歴史に新たな光を当てた。来年1月28日、東京都内で朝日賞、大佛次郎賞、朝日スポーツ賞とともに贈呈式がある。 ■小さな行為の連鎖が生んだ枠組み 冷戦とは何だったのか。現代史研究における大きな問いに取り組んだ。大国間のせめぎ合いや政治指導者の駆け引きの物語ではなく、膨大な資料から草の根の人々の実感を積み重ねることで、冷戦初期の歴史を描き直した意欲作だ。 外交史に社会史を重ね合わせて見えてきた新たな歴史像は説得力がある。第2次世界大戦後の社会変動のただ中にいた欧米や東アジアの人々は、1950年の朝鮮戦争勃発に第

                      第21回大佛次郎論壇賞 『人びとのなかの冷戦世界 想像が現実となるとき』 益田肇さん:朝日新聞デジタル
                    • 「完全に詰んでいる」兄の失踪、娘との別離…朝ドラ史上最悪の“鬱展開”『カムカムエヴリバディ』で垣間見えた、上白石萌音の“スゴさ” | 文春オンライン

                      NHK連続テレビ小説の主人公は通常、強いヒロイン像として描かれることが多い。基本的に名を成した女性をモデルにした一代記、半生記の形を取ることが多いため、その脚本は結果的にサクセスストーリーの軌道を描くのだ。 だが現在放送中の『カムカムエヴリバディ』、3世代のヒロインを3人の女優が演じる斬新な構造の朝ドラのトップバッター・安子編の物語は、少なくとも第一部も大詰めの現時点においてはサクセスストーリーとして描かれてはいない。 それは「困難に負けず夢を叶える」という朝ドラの王道とはあまりに違う。戦争という巨大な暴力で夫を失い、戦後の激動に翻弄され、ついには愛する娘とも別れる、1人の日本女性の敗北の物語だ。 朝ドラなのに、「サクセスストーリー」を描かない 『敗北を抱きしめて』(ジョン・ダワー著)という、ピュリッツァー賞を受賞したノンフィクションがある。玉音放送によって聖戦と信じた戦争の敗北を宣言され

                        「完全に詰んでいる」兄の失踪、娘との別離…朝ドラ史上最悪の“鬱展開”『カムカムエヴリバディ』で垣間見えた、上白石萌音の“スゴさ” | 文春オンライン
                      • ロームシャ - Wikipedia

                        東南アジア史におけるロームシャ(インドネシア語: romusha)とは第二次世界大戦期に日本軍が強制的に徴発した非日本人労働者。日本の支配下にあるアジア各地で徴発されてしばしば国境を越えて別の日本支配地域へと送られ、過酷な条件下で働かせられ7万人が死亡したともされる[1]。ロームシャは日本が占領した地域での道路・空港・鉄道の建設作業に投入された[2]。Romukyokai (「労務協会」)などの関連語もある[3]。 画像外部リンク 日本占領時期のインドネシアから徴用されたインドネシア人ロームシャの実態は戦後当初、日本ではほとんど認識されていなかった[4]。これらインドネシア人は、国外の泰緬鉄道建設の他、インドネシア諸島の日本軍軍事施設建設などに従事させられた[5]。 ロウムシャとも[6]。 語源[編集] 「ロームシャ」という言葉は日本語からの借用語としてインドネシア語に定着した[7][8]

                        • 安倍氏が国際社会に残した「最悪の遺産」とは?オランダ人ジャーナリストが赤裸々指摘

                          安倍晋三 レガシーの検証 凶弾に倒れた安倍晋三元首相。9月には国葬が予定されていますが、政治家としての評価はまだ定まっていません。各方面の識者へのインタビューを通して、安倍元首相のレガシーを正負両面から検証します。8月8日(月)スタート、全9回連載。 バックナンバー一覧 安倍晋三氏の功績として、国際社会における日本のプレゼンス向上を挙げる人は多い。だが知日派として知られるオランダ人ジャーナリストのイアン・ブルマ氏は、「安倍氏は最悪の遺産を残した」と厳しく評価している。特集『安倍晋三 レガシーの検証』(全9回)の#4では、アジア研究者として国際的に定評のあるブルマ氏に、海外から見た安倍氏の功罪を聞いた。(聞き手/ダイヤモンド編集部副編集長 杉本りうこ) 安倍氏の「最悪の遺産」を イアン・ブルマ氏が赤裸々指摘 安倍晋三氏の悲劇的な死を受けて、海外の多数の政府や要人から追悼の意が表された。これを

                            安倍氏が国際社会に残した「最悪の遺産」とは?オランダ人ジャーナリストが赤裸々指摘
                          • 「かくされてきた戦争孤児」金田茉莉著 - 爽風上々のブログ

                            太平洋戦争の時には親が空襲などで死亡し、残されてしまった戦争孤児と呼ばれた人々がいたということは何となく聞いてはいました。 浮浪児などという言葉もあり、上野の地下道という場所も連想されましたが、その実態もよくはわかりませんでした。 本書著者の金田さんはご自身も親や兄弟が東京空襲で亡くなり、一人だけ残されてしまったというご経験を持たれています。 金田さんもずっと孤児としての経験を誰にも語ることもできなかったのですが、50歳頃に大病を患いこのまま死んでしまえば誰にも戦争孤児という人々がいたことすら分からなくなってしまうと思い、自分の経験を本にし、さらに孤児だった人々を訪ねて話を聞くという活動を始めたそうです。 この本はそういった孤児たちから聞いた経験談、金田さんが調べて分かった範囲での戦争孤児たちの状況などをまとめたものです。 まずは最初の金田さん本人の経験から書かれています。 お父上は浅草で

                              「かくされてきた戦争孤児」金田茉莉著 - 爽風上々のブログ
                            • 格差拡大を問題と受け止めた1958年の「経済白書」から約40年後、竹中平蔵が議論を主導した「経済政略会議」は格差拡大を正当化する答申を発表した 〜 橋本健二『〈格差〉と〈階級〉の戦後史』より - kojitakenの日記

                              橋本健二著『〈格差〉と〈階級〉の戦後史』(河出新書,2020)を読み終えた。少し前のピケティを思い出させる本だが、本書が河出ブックスから最初に出たのは2009年で、ピケティよりも早い。経歴も、主流派経済学から始めたピケティとは対照的に、マルクス主義の立場から研究に入った人ではないかと推測されるが、本書では随所にマルクス主義系の研究者に対して容赦ない批判を浴びせるくだりがある。ことに1970年代の日本共産党に対する批判は辛辣を極めている(後述)。著者は、当時の共産党は資本家階級対労働者階級の対立構造しか認めておらず、中間階級の生成を否定し、共産党系の研究者たちに対してもそのような階級観を押しつけたと考えているようだ。ピケティは主流派経済学のあり方を批判し、橋本健二はマルクス主義経済学のあり方を批判した結果、類似した地点に到達したかの観がある。随所に小説(太宰治の『斜陽』や松本清張の『砂の器』

                                格差拡大を問題と受け止めた1958年の「経済白書」から約40年後、竹中平蔵が議論を主導した「経済政略会議」は格差拡大を正当化する答申を発表した 〜 橋本健二『〈格差〉と〈階級〉の戦後史』より - kojitakenの日記
                              • 「戦後の荒廃と制約」という舞台…『売国機関』は「理想主義抜きのパンプキンシザーズ」…かな(笑) - INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

                                ひとつ前の記事の流れで、「売国機関」を紹介します といっても、実質読んだのごく最近で、1巻だけですよ。そこからネット連載している「くらげバンチ」のほうも読んでいこうか、てな段階で 売国機関 1巻: バンチコミックス 作者:カルロ・ゼン,品佳直発売日: 2019/02/09メディア: Kindle版 チュファルテク合同共和国――。 戦争が終わった国家を舞台に、内なる暗闘が始まる。 ”愛国者”の敵は、いつだって”愛国者”だ。『幼女戦記』のカルロ・ゼン最新作!! これは、血と鉄で刻む戦後を抱きしめる物語――。 「くらげバンチ」は第1話公開中 kuragebunch.com プロモーション動画もあった www.youtube.com 売国機関 2巻: バンチコミックス 作者:カルロ・ゼン,品佳直発売日: 2019/08/09メディア: Kindle版売国機関 3巻: バンチコミックス 作者:カルロ

                                  「戦後の荒廃と制約」という舞台…『売国機関』は「理想主義抜きのパンプキンシザーズ」…かな(笑) - INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-
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