歴代最長政権を生み出した「アベノミクス」の真実~国民の未来を食い物にした罪 「アベノミクス」7年8カ月を総決算する 原真人 朝日新聞 編集委員 国政選挙6連勝で政界「1強」の地位を確固たるものにしていた安倍晋三首相が、連続在職日数でも佐藤栄作元首相を抜いて歴代最長政権となった。ただ同時に本人の体調不安が明らかになり、政権の寿命は時間の問題との見方も急浮上している。次期政権のあり方を考えるうえでも、安倍政権のこれまでの政策をここでいちど総括しておく必要がありそうだ。 政治ウォッチャーたちのなかには、長期政権が果たした安定や外交力を高く評価する声がある。その評価が妥当かどうかについても議論の余地があると思うが、私は政権の「功」の評価以前に、それをはるかに上回る「罪」について論じておく必要があると考えている。 なぜならこの政権が長期政権を維持するために、国家の未来や国民の将来財産を食い物にしてき