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  • ノア・スミス「実は日本は様変わりしてるよ」(2023年1月23日)

    By 稲妻ノ歯鯨 – Own work, CC BY-SA 4.0 2020年代は1990年代とはちがう BBC の東京特派員ルーパート・ウィングフィールド=ヘイズが書いた,日本についてのエッセイが広く話題になってる〔日本語版〕.ぼくも読んでみたけれど,ひどくいらいらしてしまった.このベテランジャーナリストは――2012年から日本に暮らして働いたすえに――日本の印象をまとめている.彼によれば,日本は停滞して硬直した国で,「ここに来て10年経って,日本のありようにもなじみ,次の点を受け入れるにいたった.日本は,変化しそうにない.」 でも,日本に暮らしたことがあって,2011年以降も年に1ヶ月間ほどここに来て過ごすのを繰り返してる人物として,そして,日本経済についてかなりの分量を書いてきた人物として言わせてもらえば,日本はまちがいなく様変わりしてる.すごく目につきやすくて重要なところがあれこれ

      ノア・スミス「実は日本は様変わりしてるよ」(2023年1月23日)
    • ノア・スミス「日本の生活水準,低すぎ」(2022年5月24日)

      [Noah Smith, “Japan’s living standards are too low,” Noahpinion, May 24, 2022] 働きづめでも報われない国 日本からこんにちはこんにちは! 2週間の旅行でこっちにきてて,せっかくだから日本について何本か記事を書こうと思う.まずは,経済の話からはじめよう. たいていの人たちが日本について最初に気づくのは,各地の都市がいかにすばらしいかってことだ.とりわけ東京は,現代の驚異だ.キレイに刈り込まれた木々に取り囲まれて,設計のしっかりしたぴかぴかのビル群がそびえたっている.レストランやお店や各種の娯楽は目眩がするほど数知れず,どれもこれもすばらしい.どこも混み合ってるけれど,それでいていつもなぜか静謐を感じさせる.そして,ほんの数分歩けば電車の駅にたどり着いて,そこからどこでも必要な場所に向かえる.他のどんな国もおよばない

        ノア・スミス「日本の生活水準,低すぎ」(2022年5月24日)
      • ユヴァル・ノア・ハラリ、オードリー・タン対談「民主主義、社会の未来」全和訳 | AI新聞 | exaBase コミュニティ(エクサベースコミュニティ)

        iStock:NicoElNino We translated RadicaxChange’s original article  “To Be or not to Be Hacked? The Future of Identity, Work and Democracy.” Into Japanese with the permission of Audrey Tang and Michael Zur of Yuval Noah Harari International Office. This is an abridged version of the whole conversation.  The whole conversation is available as a YouTube video. イスラエルの歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリ氏と、最先端のコロナ対策で一躍世界の注目

          ユヴァル・ノア・ハラリ、オードリー・タン対談「民主主義、社会の未来」全和訳 | AI新聞 | exaBase コミュニティ(エクサベースコミュニティ)
        • 『サピエンス全史』のユヴァル・ノア・ハラリ氏、ウクライナ侵攻を受けてガーディアン紙に緊急寄稿。全文公開!|Web河出

          ユヴァル・ノア・ハラリ 単行本 - 人文書 『サピエンス全史』のユヴァル・ノア・ハラリ氏、ウクライナ侵攻を受けてガーディアン紙に緊急寄稿。全文公開! ユヴァル・ノア・ハラリ 2022.03.04 著作累計が3,500万部を突破した世界的歴史学者・哲学者のユヴァル・ノア・ハラリ氏は、2022年2月28日付の英国ガーディアン紙に「プーチンは負けた――ウラジーミル・プーチンがすでにこの戦争に敗れた理由(原題:Why Vladimir Putin has already lost this war)」と題した記事を寄稿しました。 当社では、ハラリ氏著作を訳した柴田裕之氏の翻訳による記事全文を、ハラリ氏の了解を得て、緊急特別全文公開いたします。 現代における「知の巨人」が、今世界で最も注目されているプーチンとロシア、そしてウクライナについて何を語るのか、是非ご高読下さい。 2022年2月28日 ガー

            『サピエンス全史』のユヴァル・ノア・ハラリ氏、ウクライナ侵攻を受けてガーディアン紙に緊急寄稿。全文公開!|Web河出
          • 『サピエンス全史』のユヴァル・ノア・ハラリ氏、 “新型コロナウィルス”についてTIME誌に緊急寄稿!|Web河出

            ユヴァル・ノア・ハラリ 単行本 - 人文書 『サピエンス全史』のユヴァル・ノア・ハラリ氏、 “新型コロナウィルス”についてTIME誌に緊急寄稿! ユヴァル・ノア・ハラリ 2020.03.24 著作累計が2,000万部を突破した世界的歴史学者・哲学者のユヴァル・ノア・ハラリ氏は、2020年3月15日付アメリカTIME誌に「人類はコロナウイルスといかに闘うべきか――今こそグローバルな信頼と団結を(原題:In the Battle Against Coronavirus, Humanity Lacks Leadership)」と題した記事を寄稿しました。 新型コロナウイルスと対峙する上での示唆に富んだハラリ氏のメッセージを、氏の著作全てを訳した柴田裕之氏が新たに訳しおろし、ハラリ氏並びにTIME誌の了解を得て、緊急全文公開します! 現代における「知の巨人」が考える、“今、人類に本当に必要なこと”

              『サピエンス全史』のユヴァル・ノア・ハラリ氏、 “新型コロナウィルス”についてTIME誌に緊急寄稿!|Web河出
            • ノア・スミス「日本は通貨危機におちいってるの?」(2024年4月29日)|経済学101

              もしも日本が通貨危機におちいったら,世界経済が土台から揺らいでもおかしくない.Photo by jun rong loo on Unsplashまだ,日本の通貨は自由落下してはいない.でも,そうなるかもしれない.2021年から円は安くなってきているけれど,先月,その動きは加速した: 最新の為替相場では,円がさらに下げて,1ドル154円から160円にまで進んだ. この20年ほどのあいだ,日本を訪れたときにはたいてい頭の中で「1円はだいたい1セントか,あとちょっぴり安いくらい」と考えておいて困らなかった.いまや,円はだいたい 0.63セントになってる.これはすごい値下がりっぷりだよね. 当然ながら,日本の人たちはこの事態に動揺してる.もっともな反応だ.日本は世界でも屈指の輸入依存国で,エネルギー供給の 90% 以上,食料の 60% 以上を輸入している.円が安くなると,日本の人たちはいきなり貧し

                ノア・スミス「日本は通貨危機におちいってるの?」(2024年4月29日)|経済学101
              • ノア・スミス「やっぱりもしかしてスマホがわるいのかも」(2023年3月2日)|経済学101

                By Matthew Yohe, CC BY-SA 3.0十代の子たちの不幸を説明するもっとも有望な要因「テレビなんてぶち壊せ / 新聞なんて投げ捨てろ / 田舎に行こう / 家を建てよう」――ジョン・プライン アメリカで広まっている十代の不幸について,興味を引く議論が続いている.発端は,疾病対策予防センター (CDC) の調査報告だ.これによると,アメリカの高校生たちのあいだで,哀しみや無力感が増えてきている.とくに女の子で顕著だ.たんに,聞き取り調査に対してみんながこれまでとちがう回答をしているだけじゃない.十代の自殺者も増えているし,不安や鬱の症状も増えている.2012年~2013年ごろから,事態が悪化しはじめている: Source: Twenge (2020)考えうる理由のひとつは,「2011年よりも世の中がずっとひどくなってしまったから」というものだ.テイラー・ローレンツが言うよ

                  ノア・スミス「やっぱりもしかしてスマホがわるいのかも」(2023年3月2日)|経済学101
                • ユヴァル・ノア・ハラリ「非常事態が“日常”になったとき、人類は何を失うのか」 | 『サピエンス全史』著者が「コロナ危機後の世界」を予測

                  『サピエンス全史』著者が「コロナ危機後の世界」を予測 ユヴァル・ノア・ハラリ「非常事態が“日常”になったとき、人類は何を失うのか」 イスラエルの歴史家ユヴァル・ノア・ハラリ(42)。人類の歴史をマクロ的な視点で読み解いた世界的ベストセラー『サピエンス全史』などで知られる。近著に『21 Lessons』(ともに河出書房新社)がある Photo: Emily Berl/The New York Times

                    ユヴァル・ノア・ハラリ「非常事態が“日常”になったとき、人類は何を失うのか」 | 『サピエンス全史』著者が「コロナ危機後の世界」を予測
                  • ユヴァル・ノア・ハラリ「プーチンが歴史的敗北に向かって突き進んでいるように見える」 | 国というものは、物語の上に築かれる

                    開戦から1週間も経たないが、ウラジーミル・プーチンが歴史的敗北に向かって突き進んでいる可能性がますます高くなっているように見える。たとえプーチンがすべての戦闘で勝っても、この戦争は彼の負けになりうるのだ。 プーチンが夢見るのはロシア帝国の再興だが、その夢ははじめからウソの上に成り立つものだった。並べられたウソ八百は、ウクライナは本当の意味では国ではなく、ウクライナ人も本当の意味では国民ではなく、キエフやハリコフやリヴィウの住民はロシアの統治を待ち望んでいる、というものだった。 だが、実際にはウクライナは1000年を超える歴史がある国であり、モスクワがまだ村でもなかった頃からキエフはすでに大都市だった。ロシアの独裁者はウソを何度もついているうちに自分でもそれを信じるようになってしまったに違いない。 裏目に出た「プーチンの賭け」 ウクライナ侵攻を計画したとき、プーチンには、すでにわかっているこ

                      ユヴァル・ノア・ハラリ「プーチンが歴史的敗北に向かって突き進んでいるように見える」 | 国というものは、物語の上に築かれる
                    • ノア・スミス「弱い円は日本にとって好機,なんだけど」(2022年11月24日)

                      [Noah Smith, “The weak yen is an opportunity,” Noahpinion, November 24, 2022] じゃあ,なんで日本はその好機を利用してないのさ? ぼくが日本にはじめて暮らしたのは,2000年代中盤のことだった.当時,円の値打ちはすごく覚えやすかった――だいたい,1ドル=100円だったからだ.どんなものでも,日本で値札を見かけたら,頭の中で100で割ってやればだいたいどれくらいの値段なのかつかめた. 「1ドルだいたい100円」為替レートの時代は,約30年続いた.そして,2022年3月に,なにかがブツンといった.円が下がりはじめて,10月には少しのあいだとはいえ1ドル150円にまで下がって,それから1ドル140円にまで少しもどした: Source: Xe.com ドルにかぎらず,日本の実質為替レートはあちこちの貿易相手国に対しても下が

                        ノア・スミス「弱い円は日本にとって好機,なんだけど」(2022年11月24日)
                      • ノア・スミス「東京は新しいパリだ」(2023年7月17日)|経済学101

                        Photo by Astemir Almov on Unsplash「しあわせに暮らせる場所は,この世に2つだけ.我が家と,パリだ.」――アーネスト・ヘミングウェイ 地上で最高の都市はどこだろう? 「ニューヨーク市」って答える人がいても,笑い飛ばしたりはしない.いまなお名目上は世界最大の経済大国で金融ハブの役回りをしているニューヨーク市は,他のどこの都市でもかなわないほどの経済力を有しているし,地球上の名もなき数百万もの人々にとって,いまでもあそこは夢の都市だ.「上海」って答えが返ってきたら,ぼくとしては懐疑的になってちょっと口を「へ」の字に曲げてしまうかもしれない.とはいえ,富と権力の中心としていずれ中国が先進諸国を圧倒する定めにあると思ってる人にとっては,上海はなるほど論理的な選択だろうね. でも,実のところ,最高の都市といったら東京だ. かくいうぼくは,またまた東京にいくべく支度を調

                          ノア・スミス「東京は新しいパリだ」(2023年7月17日)|経済学101
                        • Dr. RawheaD on Twitter: "「サピエンス全史」の著者、ユヴァル・ノア・ハラリが、自分が編みたい「物語」を編むために科学や事実といったものを割愛したり歪曲していることを指摘する記事。この手のストーリーテラーを「サイエンス・ポピュリスト」と呼び批判している。 https://t.co/q9tiCvaNXG"

                            Dr. RawheaD on Twitter: "「サピエンス全史」の著者、ユヴァル・ノア・ハラリが、自分が編みたい「物語」を編むために科学や事実といったものを割愛したり歪曲していることを指摘する記事。この手のストーリーテラーを「サイエンス・ポピュリスト」と呼び批判している。 https://t.co/q9tiCvaNXG"
                          • ユヴァル・ノア・ハラリ「このままではイスラエルは“中東の北朝鮮”になる」 | イスラエル国民への緊急メッセージ

                            イスラエルは今後数日のうちに、歴史的な政策決定を下さなければならない。それは今後何世代にもわたってイスラエルの運命と地域全体の運命を左右しかねないものになるだろう。しかし、残念なことに、ベンヤミン・ネタニヤフ首相と彼の政治パートナーにそうした決断を下せる能力がないことは、すでに何度も示されてきた。 彼らが長年進めてきた政策によって、イスラエルは破滅の瀬戸際に追いやられている。しかし、彼らは過ちを悔いる様子も、方向を転換する様子も見せていない。このまま彼らが政権を握っていれば、イスラエルと中東地域全体は破綻するだろう。慌ててイランと新たな戦争を始めるのではなく、まずは過去半年の戦争における自分たちの失敗から学ぶべきだ。 戦争は政治的目的を達成するための軍事的手段である。その成功を測るのは、目的が達成されたかどうかだ。10月7日の恐ろしい大虐殺の後、イスラエルは人質を取り戻し、ハマスの武装を解

                              ユヴァル・ノア・ハラリ「このままではイスラエルは“中東の北朝鮮”になる」 | イスラエル国民への緊急メッセージ
                            • ノア・スミス「移民流入の害は,いっこうに実証に現れない」(2024年5月10日)

                              移民受け入れを支持する人間として,ぼくは懐疑的な人や批判的な人に耳を貸すようにつとめてる.どんな国にも,自らがのぞむならどんな人間でも招き入れる権利がある――あるいは,入国を拒否する権利がある.移民の流入で自分たちの文化が変わってしまうのを人々が心配しているなら,それは完璧に許容されるべき態度だ. ただ,それと同時に,移民流入制限派の人たちは移民受け入れにともなう経済的な害悪をあれこれとたくさん主張している――賃金低下,政府財政への負担,などなど.それでいて,そういう主張はずっと証拠と矛盾しつづけている. たとえば,多くの証拠から,移民流入は――低技能移民の流入ですら――現地生まれの人たちの賃金や雇用の見通しに悪影響を及ぼしていないことが明らかになっている〔日本語版記事〕.最近出た Michael Clemens & Ethan Lewis の論文を見てみると,この研究はとても「きれい」な

                                ノア・スミス「移民流入の害は,いっこうに実証に現れない」(2024年5月10日)
                              • ノア・スミス「1997年から日本経済がどれほど不調だったか」(2023年11月26日)

                                通説では,1990年にかの不動産バブルがはじけてから日本は「失われた○十年」に苦しんできたという話になっている.実のところ,一人あたり GDP を見ると,他の豊かな国々にくらべて日本の実績が見劣りしはじめた起点は1990年ではなく1997年に思える.97年といえば,アジア金融危機のあった頃だ. この「失われた○十年」論に対して典型的に向けられる反論では,こう語られる――日本が停滞しているように見えるのは,大半が人口の高齢化によるものであって,実際の生産性で見ると日本は2000年頃から問題なくやっている.新しく出た Fernandez-Villaverde, Ventura, & Yao の論文は,こう主張している: 多くの先進諸国では,この数十年で,高齢化にともなって,一人あたり GDP成長と労働年齢の成人一人あたり GDP 成長のちがいは大きくなってきている.日本のように一人あたり GD

                                  ノア・スミス「1997年から日本経済がどれほど不調だったか」(2023年11月26日)
                                • ノア・スミス「気候変動をよく理解したいならグラフをいろいろ見てみることだ。解決するのに脱成長なんか必要ないよ」(2024年2月13日)

                                  気候変動に取り組むうえでの大きな困難の一つは、世の中に悪い情報源が蔓延していて、悪質な情報もばらまかれていることだ。左派の気候変動活動家たち(気候変動問題について何かしようと自身の時間と労力を費やす傾向が最も強い人たち)は、「100社の企業が世界の排出量の70%を引き起こしている」とか「10%の富裕層が排出量の半分を占めている」といった馬鹿げた主張をする疑似左派的な情報を入手してしまいがちだ。それから右派。彼らは、以前だと気候変動を否定することにやっきだったけど、最近になってグリーンエネルギーへの巨大な不信感(金融関係者を除けば、グリーンエネルギーは「恐怖、不確実性、疑わしい」)を煽り立てている。こうしたとりまく事象から、クタクタになってしまうんだ。結果、多くの人たちが、気候変動への議論を避けがちになってるんだと思う。 こうした状況には、本当にイライラしてしまう。世の中には、本当にたくさん

                                    ノア・スミス「気候変動をよく理解したいならグラフをいろいろ見てみることだ。解決するのに脱成長なんか必要ないよ」(2024年2月13日)
                                  • ノア・スミス「安倍晋三のもとで大きく変わった日本」(2022年6月4日)

                                    [Noah Smith, “The Japan that Abe Shinzo made,” Noahpinion, June 4, 2022] この半世紀で最重要の首相がもたらした3つの大きな変化 今回で,日本に関するシリーズは5本目になる.これが最後だ.第1回目(翻訳)では,日本の生活水準が低めなことを嘆いて,現金ベースの福祉政策を提案した.第2回目(翻訳)では,日本が経済成長を加速させるのに使えそうな産業政策をいくつか提案した.第3回目では,日本の停滞した企業文化とその直し方を論じた.第4回目では,日本のポップカルチャーに関する2冊の本の書評を書いて,日本が経済面で衰退しつつもそのポップカルチャーが世界を制覇したあらましについて述べた. この20年というもの,定期的に日本を訪れている.でも,今回の日本旅行ではとくに強い印象を受けた.2002年にはじめて日本に来たときから,この国の感触

                                      ノア・スミス「安倍晋三のもとで大きく変わった日本」(2022年6月4日)
                                    • 月に「ノアの箱舟」建設を、地球滅亡に備えて670万種の生命を保管

                                      地球滅亡の事態に備えて月面に「ノアの箱舟」を建設する提案が専門家から出ている/Stuart Franklin/Getty Images (CNN) 地球滅亡の事態に備えて月面に「ノアの箱舟」を建設し、地球上の生命670万種の種子や胞子、精子、卵子のサンプルを保管する計画を、米アリゾナ大学の研究チームが提案した。 研究チームはこの計画を、地球上の670万種のための「現代のグローバル保険」と命名。種子や卵子を凍結保存して月の地下トンネルや洞窟網に隠しておくことで、生物多様性の激減によって引き起こされる「地球壊滅」が起きた場合でも、遺伝物質を守ることができるとしている。 同様の貯蔵庫は地球上にも存在する。ノルウェーと北極の間に位置するスバールバル諸島の「スバールバル世界種子貯蔵庫」には、約100万の種子サンプルが保管されている。 今回のプロジェクトの成否は「冷凍ロボット技術」の発展にかかっている

                                        月に「ノアの箱舟」建設を、地球滅亡に備えて670万種の生命を保管
                                      • ノア・スミス「うん,もちろん TikTok は禁止すべきだよ」(2023年3月20日)

                                        武器に転用された相互依存を減らす トランプが試みて失敗したことを,いまバイデンと議会が試みている:中国企業が所有している動画アプリ TikTok の強制的な禁止だ.親会社の ByteDance が同アプリをアメリカ企業に売却しないかぎり,アメリカ国内での運営を強制的に停止しようと,バイデンたちは試みている.これには理由が2つある.そして,そのどちらも,「アメリカの子供たちの注意力が下がるのを防ぎましょう」とか「アメリカ企業を競争から救いましょう」といった話と関係がない. TikTok禁止に動いている理由は次の点にある: TikTok はアメリカ人ユーザーたちに関するデータを中国共産党に送信していて, しかもTikTok はおそらく中国寄りの検閲を受けており,アメリカ人ユーザーたちが中国共産党のさまざまな目標を支持するように誘導しようと試みている. ごく簡潔に,それぞれの理由について話そう.

                                          ノア・スミス「うん,もちろん TikTok は禁止すべきだよ」(2023年3月20日)
                                        • ユヴァル・ノア・ハラリ「ロシアの侵略を許せば世界中の独裁者がプーチンを真似るだろう」 | 今こそ、誰もができることをするべき

                                          著作が3500万部を売り上げ、地球で最も影響力のある知識人の一人となる以前に、ユヴァル・ノア・ハラリは、あまり研究されてこなかった軍事史に関する大著を発表していた。『騎士道時代の特殊作戦』(未邦訳)は、11〜16世紀に実行された暗殺、拉致、背信、サボタージュを総括した一冊だ。 それから15年、ロシアによるウクライナ侵攻がこの本の再読を促している(本書はイスラエル人とパレスチナ人の何度目かの対立の最中に書かれた)。その理由は明白だ。軍事史を理解することは、「ワグナー・グループ(ロシアの民間軍事会社)」の傭兵やラムザン・カディロフの「チェチェンの犬ども」(殺戮私兵団)の展開を、より良く理解するのに役立つかもしれないからだ。 そして今、ハラリは人類の歴史の行方がウクライナにかかっており、だからこそ決してプーチンに勝利を許してはならないと訴える。 プーチンは欧州を一つにした ──21世紀の戦争は、

                                            ユヴァル・ノア・ハラリ「ロシアの侵略を許せば世界中の独裁者がプーチンを真似るだろう」 | 今こそ、誰もができることをするべき
                                          • ノア・スミス「脱成長論はろくでもないってみんなも気づきつつある」(2021年9月5日)

                                            [Noah Smith, “People are realizing that degrowth is bad,” Noahpinion, September 5, 2021] 脱成長論者が提唱してる狂った構想は,地球を救う本物の対策からぼくらの気をそらしてしまう幻想だ. 「脱成長」を唱える人たちがいる――地球を救うために経済成長を停止する必要があるのだと,彼らは言う.今回は,これがすごくダメなアイディアである理由を解説する長文記事を書くつもりでいた.ところが,ぼくが書くまでもなく,すでにそういう文章を書いてる人たちやポッドキャストで語ってる人たちが他にいる.たとえば,ブランコ・ミラノビッチ,ケルゼイ・パイパー,エズラ・クラインといった人たちだ.そこで,かわりに今回は各種の脱成長論をカタログにまとめて,その要点をとらえることにしよう. ただ,その前にまずは,標準的な主張を見ておこう.そうす

                                              ノア・スミス「脱成長論はろくでもないってみんなも気づきつつある」(2021年9月5日)
                                            • ノア・スミス「Twitter 入り浸りは精神衛生に有害」(2024年3月9日)

                                              ソーシャルメディア利用と精神衛生の悪化の相関を見出してる研究は山ほどある.でも,de Mello, Cheung, & Inzlicht によるこの研究こそが,ぼくにとっては真打ち登場って感じだ: 世間の論議では,よく,Twitter(現 X)がユーザーと社会に有害な影響を引き起こすと言われている.本稿では,合衆国の Twitter ユーザーたちの代表的標本から252人の参加者を得て調査を行うことで,この研究課題に取り組む.我々は,一日5回の質問を7日間にわたって継続した(6,218回の観察).調査結果から,Twitter 利用が幸福度の悪化および政治的二極化・怒り・帰属感覚の増加に関連していることが明らかになった.効果量は,社交的なやりとりが幸福度にもたらすものに近い.こうした影響は,人口統計上の特徴〔年齢や居住地域や就業状況など〕や性格特性を考慮しても一貫していた.データから推測される

                                                ノア・スミス「Twitter 入り浸りは精神衛生に有害」(2024年3月9日)
                                              • ユヴァル・ノア・ハラリを「予言者」のように崇める危険性に気づくべきだ | 「科学ポピュリスト」だと科学者が警鐘

                                                「予言者」ユヴァル・ノア・ハラリ これから挙げる動画のなかでは、大成功を収めた『サピエンス全史』の著者ユヴァル・ノア・ハラリに対して、とても驚くべき質問がされている。 「いまから100年後、私たちはまだ幸せになろうとしていると思いますか?」──テレビ番組「アジェンダ・ウィズ・スティーヴ・パイキン」における、カナダのジャーナリスト、スティーヴ・パイキンの質問。 「自分が何をするかというのはまだ重要なのでしょうか? そしてどのように未来に備えればよいのでしょうか?」──アントワープ大学で言語を学ぶ学生からの質問。 「『サピエンス全史』の終わりには、『私たちは何を望みたいのか』を問うべきだと書かれています。ハラリさん自身は、私たちが何を望みたいと思うべきだと考えますか?」──TEDダイアローグ「ナショナリズムvsグローバリズム:新たな政治的分断」における聴衆の質問。 「ハラリさんはヴィパッサナー

                                                  ユヴァル・ノア・ハラリを「予言者」のように崇める危険性に気づくべきだ | 「科学ポピュリスト」だと科学者が警鐘
                                                • ノア・スミス「カーターとレーガンについてみんなが聞いてた話は間違いだらけだよ」(2023年2月21日)|経済学101

                                                  70年代後半~80年代前半のあんな話こんな話を反駁する元大統領ジミー・カーターがホスピスに入って緩和ケアを受けはじめ,遠からず亡くなると予想されている.そこで今日公開する予定だった記事を急遽変更して,カーター(とレーガン)について2021年に書いた記事を再掲する.カーターはぼくが生まれる前に大統領だった人物だけど,「彼が大統領だった時期がいかにひどくて,レーガンによって国の方向がどう修正されたか」っていうすごく明快な物語を聞かさながら,ぼくは育った.で,大人になってからわかったのが,その物語が現実とかけ離れてるってことだった.というか,1970年代の課題の多くは――高インフレ,強すぎる規制,ソビエト連邦の復活といった課題は――カーターによって解決の端緒が開かれている.その一方で,レーガンがとったアプローチは,Uターンというよりもそれまでの継続という性格が強い.この記事を読んで70年代~80

                                                    ノア・スミス「カーターとレーガンについてみんなが聞いてた話は間違いだらけだよ」(2023年2月21日)|経済学101
                                                  • ノア・スミス「移民がやってきても賃金が下がらない理由」(2020年12月30日)

                                                    [Noah Smith, “Why immigration doesn’t reduce wages,” Noahpinion, December 30, 2020] 証拠に耳をかしてもらえるわけじゃないけれど… この記事では,移民がやってきても,その国で生まれ育った人たちの賃金が下がらない理由を解説する(ただし,一握りの特別な状況ではもしかすると少しばかり下がるかもしれない).ただ,その話に入る前に,ぜひ理解してほしいことがある:誰も,この記事で意見を変えないだろうってことだ.それには2つ,理由がある. 第一に,人々は社会科学の証拠をほんきで信じていない.頑健な研究結果のほぼすべてが同じ方向を示していても,最低賃金の効果について大学の経済学者たちの意見が実証研究によって変わるまで,何年も,何年もかかった.大学の経済学者ではないふつうの人となると,信頼できる社会科学がどういうものなのかって

                                                      ノア・スミス「移民がやってきても賃金が下がらない理由」(2020年12月30日)
                                                    • ノア・スミス「西洋の左翼は混乱してる」(2023年10月10日)|経済学101

                                                      Photo by Stuart Meissner無辜の市民の虐殺をうれしげに支持するのは,残忍としか言えないじきに経済ネタのブログ活動に戻るよ.約束する.そのときは,まずクラウディア・ゴールディンのノーベル経済学賞から取り上げよう〔追記:こちら〕.ただ,まずは,イスラエル-ハマス戦争についてもうひとつ,書いておかないといけないことがある. 冒頭の画像は,アメリカ民主社会主義党のニューヨーク市支部がパレスチナの大義を支持して行った集会の様子だ.この集会が行われたのは10月8日,1,000人以上のハマスの武装集団がイスラエルを攻撃した翌日のことだ.これだけじゃなく,全米各地のアメリカ民主社会主義党の支部も同様の集会を開いたし,あちこちの大学のキャンパスでも集会は開かれた.報道によると,写真に写ってる女性は,イスラエル支持の反・抗議派の人たちに鉤十字を見せつけたそうだ. まだこの件をあまり読んで

                                                        ノア・スミス「西洋の左翼は混乱してる」(2023年10月10日)|経済学101
                                                      • ユヴァル・ノア・ハラリ「ロシアのウクライナ侵攻を地球上のあらゆる人が懸念すべき理由」 | 悲劇が繰り返されるかは、人間の選択にかかっている

                                                        ※ この記事は英誌「エコノミスト」で2022年2月9日に掲載されたものです。 歴史は永遠に繰り返されるのか ウクライナ危機の核心にあるのは、歴史と人類の本質に関する、「変化は可能か」という根本的な疑問だ。人間は自らの行動を変えられるのか、それとも歴史は永遠に繰り返され、過去の悲劇は再現されるのか。 ある学派は、「変化」の可能性をきっぱりと否定する。世界はジャングルのようであり、強者は弱者を餌食にする。彼らの主張は、ある国が別の国を食い物にするのを防ぐには軍事力しか手段がないということだ。これまでもそうであったし、これからもそうであろう。弱肉強食の法則を信じない者は自らを欺き、自分の存在自体を危険にさらしていることから、長くは生き残れないという。

                                                          ユヴァル・ノア・ハラリ「ロシアのウクライナ侵攻を地球上のあらゆる人が懸念すべき理由」 | 悲劇が繰り返されるかは、人間の選択にかかっている
                                                        • ノア・スミス「実際のところ日本はどれくらい同質なの?(再投稿)」(2023年8月1日)

                                                          再投稿のまえおき――日本に(また)向かう空の便で,今日はトランジットにいる.そこで,このサブスタック初期に書いた日本関連の記事をひとつ再投稿しよう.移民流入ブームから観光ブームのあいだに,近年,日本はずっと国際的になっている.とくに東京と京都がそうだ.ただ,世の中の人たちが思っているほど日本が同質だったことは一度もない.「日本はなんらかの意味で人種的に純粋で,外国人嫌いで,閉鎖的な国だ」という考えに立脚して日本は同質だと捉える見解は,どれもずいぶんな戯言だ.今回も,そういう考えを抱いている人を見かけても訂正してあげない方がいいかもしれない.ホントのことを知っちゃったら,日本に行きたがる人がさらに増えちゃうかもしれないからね! それは「同質」の定義しだいだね もうね,あともう一度でも「日本は同質な社会だ」とか聞かされたら,憤慨するままに一本記事を書いちゃうよ.というか,これがその記事か. ア

                                                            ノア・スミス「実際のところ日本はどれくらい同質なの?(再投稿)」(2023年8月1日)
                                                          • ノア・スミス「脱成長:いらないよそんなの」(2023年5月24日)|経済学101

                                                            貧困と衰退を称えてみたって環境や貧しい人たちの助けになんてならない1年半まえ,「脱成長論はろくでもないってみんなも気づきつつある」ってタイトルの記事を書いた〔日本語版〕.あの頃,脱成長運動はアメリカでちょっとだけ注目を集めつつあった.気候変動に対抗する主要な行動をすすめようとする人々の後押しの一環としてだ.でも,エズラ・クライン,ブランコ・ミラノヴィッチ,ケルシー・パイパーといった著作家たちが意見を言葉にして,この考えを批判した.要点をかいつまんでいうと: クラインの指摘――〔脱成長で求められる〕生活水準の大幅な低下は,豊かな国々では政治的に受け入れられそうにない. ミラノヴィッチは次の点を論じた――世界規模で意味のある脱成長が実現されるには,豊かな国々をこえて運動が広まらないといけない.他方で,脱成長のためには,貧しい国々が貧困から抜け出すのを止めなくてはならない.これは,政治的に実現困

                                                              ノア・スミス「脱成長:いらないよそんなの」(2023年5月24日)|経済学101
                                                            • 世の中には「ノアの方舟考察ガチ勢」がいるらしく、「180万種の生物種を方舟にどうやって乗せたんだよww」という批判にちゃんと答えてた

                                                              堀元 見 @kenhori2 作家/YouTuber。理屈っぽいものを作ります。 【YouTube】 ・ゆる言語学ラジオ→bit.ly/3D3tRQ1 ・ゆるコンピュータ科学ラジオ→bit.ly/3PkjXBX 【著書】 amzn.to/3qKFSI9 yurugakuto.studio.site 堀元 見 @kenhori2 世の中には「ノアの方舟考察ガチ勢」がいるらしく、「180万種の生物種を方舟にどうやって乗せたんだよww」という批判には ・バクテリアなどの水中でも生きられる種が98%以上 ・陸生生物もすべてを運ぶ必要はなく、祖先となる種を乗せればよい ・これで1398種類まで減る と回答するらしい。 pic.twitter.com/6nIQKuJoX0 2024-02-20 18:00:40

                                                                世の中には「ノアの方舟考察ガチ勢」がいるらしく、「180万種の生物種を方舟にどうやって乗せたんだよww」という批判にちゃんと答えてた
                                                              • ユヴァル・ノア・ハラリ「最大の懸念は監視社会。テクノロジーによって、私たちは容易に操作されてしまう」 | 『漫画 サピエンス全史』刊行記念インタビュー

                                                                『漫画 サピエンス全史』刊行記念インタビュー ユヴァル・ノア・ハラリ「最大の懸念は監視社会。テクノロジーによって、私たちは容易に操作されてしまう」 歴史学者、哲学者のユヴァル・ノア・ハラリ。1976年イスラエル生まれ。オックスフォード大学で中世史、軍事史を専攻し博士号を取得。現在、ヘブライ大学で歴史学を教授 Photo: Visual China Group / Getty Images

                                                                  ユヴァル・ノア・ハラリ「最大の懸念は監視社会。テクノロジーによって、私たちは容易に操作されてしまう」 | 『漫画 サピエンス全史』刊行記念インタビュー
                                                                • ノア・スミス「もっと浅薄な未来に向かって」(2024年1月3日)|経済学101

                                                                  Art by GPT-4. Prompt: “an image that evokes ‘The Triumph of Death’, with similar buildings and a similar layout, but where everyone is healthy and happy”不運には,代償に見合う値打ちがない「50歳までぜひとも生きていたいよ」――キース・ヘリング いや,たしかにこの記事の発端は,旧称 Twitter のソーシャルメディアプラットフォームでつい先日に起きた馬鹿馬鹿しいいざこざではあるんだけど,約束する,後の方まで読んでくれたらもっと面白い話になっていくよ! つい先日のいざこざは,有名な絵画を軸に展開してる.その絵とは,キース・ヘリングの「未完の絵画」だ ("Unfinished Painting").1989年に描かれたこの絵は,AIDS にな

                                                                    ノア・スミス「もっと浅薄な未来に向かって」(2024年1月3日)|経済学101
                                                                  • ユヴァル・ノア・ハラリが懸念─人間の手から権力が奪われ、AIが世界を統制する未来 | それは、もう現実に起きている

                                                                    イスラエルの歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリ(47)にとって、人間が作り出す“物語”は非常に重大な要素だ。語り(ナラティブ)には形がない。だが、ときに大洋を超えて人間特有の能力を押さえつけたり団結させたりするのは、この無形の語りだ。 彼は著書『サピエンス全史』で、この無形の語りを考察の中心に据えた。約10年前、本書の英語版が出版されるとベストセラー入りし、ハラリを現代の予言者的地位へと押し上げた。だからなのだろう。ハラリは、物語の創作に長けた人類に挑む勢力が台頭しつつある現状を心の底から懸念する。その勢力とは、人工知能(AI)だ。 「これは歴史上初の、物語を生み出すテクノロジーです」と、ハラリは語る。 ハラリは宗教、金融、国家などの“物語”に対する我々の集合的信仰こそが、人類に地球の支配者としての力を与えたのだという。たとえば、もしポケットのなかの5ポンド紙幣を見た店員が、ただの青い紙としか

                                                                      ユヴァル・ノア・ハラリが懸念─人間の手から権力が奪われ、AIが世界を統制する未来 | それは、もう現実に起きている
                                                                    • ノア・スミス「輸入は GDP から差し引かれないよ」(2022年4月29日)

                                                                      [Noah Smith, “Imports do not subtract from GDP,” Noahpinion, April 29, 2022] 経済ジャーナリズムでいちばんありがちなまちがい 今朝,『ニューヨークタイムズ』を読んでたら,こんな話が目にとまった――2022年の第1四半期にアメリカの GDP が減少したのは,輸入が増えたせいなんだって: 他方で,ますます膨れ上がった貿易赤字によって,第1四半期に GDP 成長が3パーセントポイント以上も下がった.国外で生産されているので,輸入は国内総生産 (GDP) から差し引かれる.そして,アメリカの消費者たちが支出をしつづけるなか,この数ヶ月で,輸入は急増している.だが,GDP に加算される輸出は伸び悩んでいる.ひとつには,海外での経済成長が低調なためだ.(太字強調はノア・スミスによるもの) 太字にした箇所は,正しくない.というか

                                                                        ノア・スミス「輸入は GDP から差し引かれないよ」(2022年4月29日)
                                                                      • ノア・スミス「終末論者にならないようにね」(2023年2月22日)

                                                                        このところ,メディアでさかんに論議されているものといえば,アメリカに押し寄せてる十代の不幸の原因はいったいなんなのかってテーマだ.先日,『ワシントンポスト』記者のテイラー・ローレンツが連続ツイートでこう論じていた――いま十代の子たちが不幸せになっている主な理由は,単純に,自分たちを取り巻く世界が「地獄めいた場所」だと彼らが認識しているからにすぎないんだそうだ: きらびやかな悲観論は,なんの役にも立たないよ このところ,メディアでさかんに論議されているものといえば,アメリカに押し寄せてる十代の不幸の原因はいったいなんなのかってテーマだ.先日,『ワシントンポスト』記者のテイラー・ローレンツが連続ツイートでこう論じていた――いま十代の子たちが不幸せになっている主な理由は,単純に,自分たちを取り巻く世界が「地獄めいた場所」だと彼らが認識しているからにすぎないんだそうだ: タイラー・ローレンツ:みん

                                                                          ノア・スミス「終末論者にならないようにね」(2023年2月22日)
                                                                        • ノア・スミス「意識高い系の起源に関する考察・後編」(2022年9月10日)

                                                                          [Noah Smith, “Thoughts on the origins of wokeness,” Noahpinion, September 10, 2022] 昔ながらのアメリカの宗教としての意識高い系 「待て、これはみんな、会衆派の奴隷反対運動家たちか?」 「お前は知りすぎた」 美しい百合の中 海の向こうで 主は生まれた 主の懐で 栄光と共に あなた方と私は変容する 主の死による贖罪の如く 我らも自由のために死なん 神は進み続ける ――ジュリア・ウォード・ハウ「リパブリック賛歌」 [1]訳注:歌詞は以下のサイトの和訳を使用した。https://www.worldfolksong.com/songbook/usa/battle.htm ここからは、意識高い系(2010年代中盤あたりからアメリカで注目されるようになってきた、社会正義の運動、議論、態度)について考察しようとしているシリ

                                                                          • 歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリが警鐘を鳴らす「『新しい平和』の終焉」 | 自国を守りたいなら他国と協調せよ

                                                                            「戦争と平和は人が下す決定であり、必然ではない」 ロシアによるウクライナ侵攻が続くなか、イスラエルの歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリはこの戦争が「人類の危機」になりかねないと訴える。平和を再び構築するために、私たちが進むべき道とは。 数年前に刊行された拙著『21 Lessons/21世紀の人類のための21の思考』に、戦争の未来を論じた章がある。「人間の愚かさを決して過小評価してはならない」という副題を付したこの章で、私は「21世紀最初の十数年は人類史上最も平和な時代であり、戦争はもはや経済的にも地政学的にも割に合わない行為になった」と書いた。 しかし、これだけでは平和の絶対的な保証とはならない。「人間の愚かさは、歴史を動かすきわめて重要な要因」であり、「合理的な指導者でさえ、はなはだ愚かなことを頻繁にしでかしてしまう」からだ。 このような考察をしたにもかかわらず、2022年2月、ウラジーミル

                                                                              歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリが警鐘を鳴らす「『新しい平和』の終焉」 | 自国を守りたいなら他国と協調せよ
                                                                            • ノアと光 - 夢み太 | 少年ジャンプ+

                                                                              JASRAC許諾第9009285055Y45038号 JASRAC許諾第9009285050Y45038号 JASRAC許諾第9009285049Y43128号 許諾番号 ID000002929 ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。

                                                                                ノアと光 - 夢み太 | 少年ジャンプ+
                                                                              • ノア・スミス「いろんな経済学の派閥を採点してみると」(2023年7月13日)|経済学101

                                                                                "graffiti report card 1- close up" by bbaunach, CC BY 2.02020年からのインフレを正しく理解したのは誰だろう?パンデミック後に高まったインフレを鎮める戦いは着々と進んでいる.FRB が実際に目標に見据えているものにとても近い数値であるコアインフレ率は,前月との比較で 2% にまで下がっている: Source: Jason Furmanコアインフレ率は少しばかり上げもどすだろうけれど,それでも,他のどのインフレ指標を見ても,正しい方向に向かっている.というか,モノは先月よりも安くなってるし,サービス価格のインフレ率も下降傾向にある.最新の賃料を示す各種の数値を見ても,サービス価格は先月より下がってきてる.インフレをはかる各種の数値のなかでも外れ値に比較的に影響されにくい数値を見ても,そのすべてが同じ傾向を示している.基本的にすべてのイ

                                                                                  ノア・スミス「いろんな経済学の派閥を採点してみると」(2023年7月13日)|経済学101
                                                                                • ノア・スミス「バズりグラフにだまされない方法」(2023年9月13日)|経済学101

                                                                                  第1部: 誤情報・まちがい・無意味データを見つける方法「どんな宣伝屋でも煽動者でも,その仕事をこなすには,これという聴衆に影響を及ぼす最良の手段を見つけ出さねばならない.このうえなく頭に入りやすく,見てわかりやすく,きわめて強烈な印象を残し,このうえない説得力をもって,確たる真実を提示する最良の手段を見つけなければ宣伝も扇動もできない.」 ――レーニン 2020年の終わり頃にこのブログを書き始めたとき,「こんな記事を書こう」というアイディアをあれこれと用意していた.そのひとつは,「バズりグラフにだまされない方法」という記事だ.有名なグラフをいろいろと準備万端にリストにまとめてあった.でも,ちょっとワケあって,その記事は後回しにした.それからの年月で,ネタになるグラフのリストは増える一方で,記事にとりかかるのをぼくはずっと後回しにしてた. でも,後回しはもう終わりだ.バズりグラフにいよいよ我

                                                                                    ノア・スミス「バズりグラフにだまされない方法」(2023年9月13日)|経済学101