紀伊半島に豪雨をもたらした台風12号に関して、和歌山県新宮市議会が、氾濫した熊野川水系にあるダムを操作する電源開発(Jパワー、東京都)に対し「(台風時に)ダム放流を幾度も実施した行為は人災」とし、説明を求める要望書を提出していたことが14日、分かった。要望書は12日付。 説明を求めているのは熊野川の上流の十津川にある二津野ダムや、北山川にある小森ダムなど。要望書はJパワーに対し「熊野川を氾濫に至らせる信じ難いダム放流を幾度も実施した行為は人災と言える」と指摘している。 Jパワーは、豪雨前のダムの水位は十分低かったため事前放流はしなかったが、雨が降り始めてからは「ダムに水をためながら放流をした」とした上で「これらの発電ダムは治水を目的につくられていないが、下流に大量の水が流れないように運用している」と説明している。