Linuxには,「複数のファイルを指定して処理する機能」を備えるコマンドが多数用意されています。例えばファイルのコピーを行うcpコマンドでは,コピー元に複数のファイルを指定し,一括して目的のディレクトリ内にそれらのコピーを作成できます。しかし,多数のファイルを指定する場合は,それらすべてのファイル名を入力しなければならず,面倒です。 複数のファイルを指定するのに役立つのが,ワイルドカードです。ワイルドカードには,トランプでいうジョーカーのような役割があります。つまり,任意の文字や文字列を表せる記号です。例えば,「ある拡張子を含んだファイルをすべて指定する」といったことが簡単にできます。 では,Linuxで利用できるワイルドカードを習得しましょう。 任意の1文字を表す「?」 任意の1文字を表せるワイルドカードが「?」です。「file?」と指定すると,「file1」や「fileA」など,「?」