執筆者 宗谷 敏 油糧種子輸入関係の仕事柄、遺伝子組み換え作物・食品の国際動向について情報収集・分析を行っている GMOワールドⅡ 宗谷 敏 2014年11月17日 月曜日 キーワード:バイテク メディア 2014年11月1日の欧州委員会(行政機関)交替に伴い、しばらく静かだったEUとヨーロッパにおいてGMOs(遺伝子組換え生物)を巡る動きが活発化してきた。特にEUでは、科学的根拠に基づく証拠ベースの政策決定という従来の方針の一つが衰退し、拮抗する政治的イデオロギーにより地歩を移すという流れが勢いを増したように感じられる。今回は、これらの状況を俯瞰する。 <GM栽培可否は加盟国個々の判断に> 11月11日、欧州議会環境委員会の第二読会は、個々の加盟国が環境を理由にEUレベルで認可されたGM作物の栽培を制限あるいは禁止することを許す改正案を賛成53票、反対11票、棄権2票で支持した。 この指