いぶりがっこ、伝統の味ピンチ 衛生基準導入、高齢農家「何年できるか」―秋田 2021年12月06日13時31分 作業小屋で大根をいぶす高橋キヨ子さん=11月15日、秋田県横手市 秋田県の郷土漬物「いぶりがっこ」がピンチに直面している。昔ながらの製法を代々受け継ぐ農家は農閑期に小屋で作っているが、改正食品衛生法の施行で許可が必要となり、衛生基準を満たすには多額の改修費が必要になるためだ。作り手は零細の高齢農家が多く、「あと何年やれるのか」と諦めの声が広がっている。 農地集約へ計画要請 法律に明記、耕作放棄に歯止め―農水省 いぶりがっこは豪雪地帯の保存食として生まれた。秋に大根をつるして木の煙でいぶし、塩などが入った米ぬかに40日以上漬け込む。近年は東京など大都市で人気を集め、県内各地の工場でも生産されている。 一方、県の内陸に位置する横手市の人口約3000人の山内地区では食文化として受け継が