一方で、注視すべき動きもある。ロシアは4年前に中国との国境交渉を決着させた。昨年はノルウェーとの係争海域を画定し、今月半ばにはウクライナと海峡の国境問題も解決した。 いずれもロシアは、相手国との関係や資源開発での協力など経済的な実利を重視し、領土や権益の面で譲歩もしている。 注視すべきというか、プーチンは基本的にこれ。 それでも、利益があれば領土面で一定の譲歩にも応じるプーチン氏の外交の性格を、注意深くみていく必要がある。その真意も、結局は交渉を通じてつかんでいくほかない。 むしろ、ロシアの原則をきちんと見ていくと大筋はわかる。ただ、問題は日本国内。 とはいえ、朝日新聞のように利害だけで見ていく問題でもないのは、中国とアジア諸国の紛争からもわかる。