IT方面で仕事する立場の人間として、気になったことを紹介しましょう。本書によると、SEが心に問題を抱える理由が、実は長時間労働などによるストレスではなく、「自分のスキルが業務で求められる技術水準にまで達していないこと」に起因するというのです。このようなケースは非常に多いということでした。 さらに、「なぜIT関連技術者には不調が多いのか」という章においても、120時間の残業が3カ月続く状況であっても、業務に必要なスキルを持ち合わせている人であれば不調に陥る人は少ないといいます。現在の“単に労働時間だけでメンタル問題を考える”ことへの問題提起になり得る事象を紹介するとともに、あらためてスキル不足を主要因とする主張が繰り返されているのです。 「心が折れやすい職種」で働いていることへの認識と対処 「不調になりやすい職業、なりにくい職業という」という章では、世の中には一定の範囲内で技術を取得すれば、
![なぜ、IT技術者にはメンタル不調が多いのか?](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/7e51372d18138e90ed2c8d95d693065718b5e361/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimage.itmedia.co.jp%2Fimages%2Flogo%2F1200x630_500x500_enterprise.gif)