売れすぎで販売休止や品薄状態になる商品が相次いでいる。販売元には、せっかくのチャンスを逃す機会損失に加え、需要予測を見誤った恥をさらすことにもなる。ただ、休止のニュースの宣伝効果は絶大。消費者の飢餓感が高まり、その後の大ヒットは間違いない。意図的な“やらせ疑惑”は消えないが、休止が目立つ食品業界には、やむを得ない特殊事情もある。ガリガリ君は空輸 「取引先には注文にこたえられず、申し訳ない気持ちでいっぱい。毎日のように頭を下げている」 平身低頭で恐縮するのは、埼玉県深谷市に本社を置く赤城乳業のマーケティング担当者。 同社のアイスキャンディー「ガリガリ君」は、7月の梅雨明け後、飛ぶように売れ、コンビニエンスストアやスーパーの店頭から姿を消した。品薄によるおわびは、もはや猛暑の夏の“風物詩”。今年も8月3日に「多大なるご迷惑とご不便をおかけし、心より深くお詫び申し上げます」とのコメントを出した。