前回から、「日本のテレビが売れない」というのは本当なのかという話をしている。結論は、「7月24日のアナログ停波という過去類のない“書き入れどき”が終わり、平年の売れ行きに戻っただけ」というものだった。各テレビメーカーとも、撤退や事業縮小を考えているとは思うが、それは「売れなくなった。どうしよう?」というパニック的なものではなく、数年前から考えられていた予定通りの行動のはずだ。 もちろん、東日本大震災などの影響で、予想よりも落ち込みが激しいという側面はあるだろう。また、前回の記事で提示した薄型テレビの出荷台数を見れば、昨年の9月から年末は日本のテレビ史上最高の売上を示した。そうなると今年の9月から年末までは、「前年比」という数値が計上されるので、「前年比55%減」といった見かけ上厳しい数字が報道され続けるだろう。しかし、長期間で日本のテレビの販売台数を見てみれば、月間100万台というのが平均