本内容の続編を「研究とは、嬉々としてモノ作りに励むこと」に公開しました。(1月6日) 以前、「文化とはなんだろうか?」というブログを公開した。2009年12月14日に開催された「情報技術を文化へ」と題したシンポジウム中の長尾真先生(国立国会図書館長)の講演の紹介と、それに対するコメントであった。 長尾先生の後、パネル討論をはさんで、原島博先生(東京大学名誉教授)が講演された。 原島先生は今年3月に東京大学を定年退官され、同月に最終講義を行った。その最後で「私は競争と評価が大嫌いです。」と仰ったそうである。大学は今、競争的外部資金の獲得状況や、教員や大学自体の評価がうるさく問われるようになった。原島先生ご自身、そのようなことに関わるお仕事をいくつもなさっている。その中でのご発言である。 なぜ自分が「競争と評価」が嫌いなのか、それを深く考えて、世に問いたいと考えたのが、今回のシンポジウム開催の