「100万円くらいなら稼ぎ方教えます」「簡単に誰でももうかります」。インターネット上には、こうしたうたい文句が蔓延(まんえん)している。ドルやユーロなどの通貨について相場の高低を予想して売買を行う「バイナリーオプション」と呼ばれる金融取引に誘導するものだ。しかし昨年の夏以降、この取引をめぐり全国の消費生活センターへのトラブル相談が急増。無登録の海外業者の参入や、一見して広告に見せかけない「ステルスマーケティング(ステマ)」の横行が背景にあるようだ。(田中俊之) ■「簡単にもうかる」ネット情報に釣られ… 「簡単に誰でももうかる」。国民生活センターに相談した40代女性は、インターネット情報でバイナリーオプションに興味を持ち、取引を開始。担当者から「投資金額と同じ額をプレゼントする」と言われ、10万円を入金した。 途中で止めたいと考え業者に連絡すると「600万円分の取引をしないと解約できな