「CONCEPTWARE/財務管理」で例示したような「実装独立な基本設計」にもとづいて、「実装依存な設計」をまとめる。それが「詳細設計」と呼ばれる工程で、なかなか問題の多い局面だ。その扱いにくさは、この工程が実装技術の未発達さゆえの「本来は不要な手順」である点に端を発している。しかし、実装技術の発展にともなって詳細設計の工程はプログラミングに吸収されつつある。その変化はプログラマとアプリケーションエンジニアとの適正な棲み分けをもたらすものでもある。 ◆詳細設計の悩ましさ 経験者ならよくわかると思うが、詳細設計作業のいちばんやっかいな点は、手を抜いても誠実にやっても問題を生じる点だ。まず手を抜くと、プログラマの能力差にしたがったバラバラな品質のプログラムが出来上がる。プログラマからの問い合わせも増えるので、けっきょく手間がとられる。手を抜いてろくなことはない。 では、誰が作ってもそっくりなプ
