公務員の天下り批判を受け、年収1800万円で消費者庁が国民生活センターの新理事長を公募したところ33人の応募があったが、審査の結果、全員が不合格になった。今後は福島瑞穂・消費者担当相ら内閣府の政務三役が人選を進める。同センターの理事長は4月1日から当面、不在となる。 30日の閣議後会見で福島氏が明らかにした。今の中名生(なかのみょう)隆理事長=元経済企画事務次官=の任期は来年9月30日までだが、今年2月、一身上の都合で3月末で辞めると表明した。公募には会社員や弁護士、公務員OBらが応募し、5人の外部有識者による選考委員会が書類審査で6人に絞り、それぞれと面接したが、「適任者なし」との結論になったという。 福島氏は「再公募はしないが、選考委員の判断を経ることにしているので公平性は担保されている。改革への熱意をもとに4月中には選びたい」と話した。