都議選が告示されてから初の週末を迎え、街頭演説に耳を傾ける有権者ら=東京都港区で2021年6月26日午後1時25分、吉田航太撮影(画像の一部を加工しています) 東京都議選(7月4日投開票)について、毎日新聞は26日に都内の有権者を対象にインターネット調査を実施し、取材内容を加味し情勢を探った。定数127に対し、自民党は議席を大きく伸ばすとみられ、選挙協力を結ぶ公明党と合わせて過半数(64議席)の獲得をうかがう勢いだ。小池百合子知事が特別顧問の地域政党「都民ファーストの会」は伸び悩み、第1党を維持するのが難しい情勢とみられる。 今回の調査では、各選挙区で5割前後が投票態度を明らかにしておらず、情勢は変わる可能性がある。
東日本最古の国宝仏像、深大寺(じんだいじ=東京都調布市)の釈迦如来倚像(しゃかにょらいいぞう)。子どものようなあどけない表情に穏やかなほほえみを浮かべ、見る者も思わずにっこりしてしまう。白鳳(はくほう)時代(7~8世紀)を代表する仏像の一つで、多くの仏像ファンに愛されているが、その来歴は謎に包まれている。当時、都があった奈良付近で造られたことが有力視されながら、なぜこの仏だけが、遠く離れた関東の地にまで伝わったのか。他に類例もなく、記録も残っていないのだ。6月、そのミステリーに一石を投じるルポルタージュが刊行された。著者がたどり着いた「謎解き」からは、奈良時代に武蔵国(現在の埼玉県、東京都、神奈川県の一部)から異例の出世を遂げたある個性的な人物との関わりが浮かび上がってきた。 同時代の仏像は奈良の寺…
DIG 現代新書クラシックス(7)群像×現代新書のコラボ企画「DIG 現代新書クラシックス」の第7弾(『群像』7月号掲載)は、甲南大学教授の田野大輔氏による、石田勇治『ヒトラーとナチ・ドイツ』(2015年刊)の紹介です。 「ナチスは良いこともした」と主張したがる人たちの心理とは? 不正確で一面的な情報に惑わされないために、入門書が果たす役割を示します。 ナチスは良いこともした? ナチスが「絶対悪」であり、未曾有の災禍の元凶であることは、今日では常識となっている。だがインターネット上ではむしろ、「ナチスは良いこともした」と声高に主張したがる人が増えている。 アメリカのトランプ現象やヨーロッパの排外主義運動といった近年の国際情勢を反映してか、わが国でもナチズムへの社会的関心は高まっているが、一般に出回っている情報には著しく不正確なもの、とうに否定された俗説も少なくない。 実は先日、筆者にそのこ
東京五輪開催反対を言う人たちは、五輪が始まると日本選手の活躍が気になって仕方ない、と気持ちが変化したことに気づくだろう。でもそれはごくふつうの健全な感情で少しも後ろめたいものではない。僕が言いたいのは、自分の意識の深層に想い致すことなく、軽薄に意見らしきものを述べる愚かしさだ。
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