ある中国の小説家がクラウドで使っていたワープロソフトに原稿をロックされたと訴えている。原稿は未公開の状態だったとされ、中国のインターネットユーザーは国家の検閲がどこまで及ぶのか、疑心暗鬼になっている。 by Zeyi Yang2022.07.20 444 5 あなたが自宅のパソコンで小説を執筆しているとしよう。すでにおよそ100万語を書き上げ、完成は間近だ。ところが突然、クラウドで使っていたワープロソフトから、「この原稿には違法な情報が含まれているため開くことはできません」と通知された。これまで書き上げてきた言葉が、一瞬のうちに失われてしまった。 この話は今年6月、ミツ(Mitu)というペンネームで執筆している中国の小説家が実際に経験したことだ。ミツは「WPSオフィス」を使って小説を書いていた。WPSは中国のソフト会社キングソフト(金山弁公軟件)が提供しているクラウドベースのワープロソフト
![「この原稿は違法です」中国のワープロソフト、未公開小説をロック](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/45b9189a9b0ba6b8a163cd1ba6f7a75a22a0c725/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn.technologyreview.jp%2Fwp-content%2Fuploads%2Fsites%2F2%2F2022%2F07%2F16013504%2Fcensor-docs-loop-final-1400x787.gif)