評価:★★★★星4つ (僕的主観:★★★★星4つ) 非常に面白いです。池田信夫さんのブログのお薦めの本は、どうもヒットするものが多い。これは、日清戦争を契機に、日本という国が、依然とどうかかわったか?を扱った本です。一言で言うと、それまで「国民国家」の概念や「対外戦争」の概念がなかった日本に、国民一人一人がコミットして結集する近代国家の、その集大成としての対外征服戦争が、どのように、人々に浸透していったかを追ったものです。これを読むと、単純な司馬史観や日本の歴史認識では、「日清、日露戦争まで素晴らしく気高かった近代国家の優等生である日本がどうして、その後暴走したか?」といわれる発想が、いかに嘘であるかが良くわかります。 この発想は「日露戦争以後と以前に境界線がある」ということなんですが、この丁寧な日清戦争時のメディアの展開を読むと、全く境界線がないことがはっきり分かる。むしろ日清戦争の時代