香港には多くの芸術系学校があり、たくさんの若い作家志望者がいる。ただ、彼らが展示やイベントの形態で表現をしようと思ったときにいくつか障壁があるように思える。例えば、べらぼうに高い家賃。潤沢な資金がなければ、ギャラリーやスペースはなかなか続かない。街の移り変わりは激しい。ちなみに2014年の頃、油麻地の裏通りにあるとある友人のお店が、たった20平米ほどなのに家賃が20万円程度と聞いて驚愕したことがある。また、アジアのハブ拠点香港には、海外から多くのトップアーティストがひっきりなしにやってくる。ローカルを支える芸術愛好家は少なく、オルタナティブな若手芸術家の表現をする場があったとしても、集客に苦労するようだ。 2011年、最初に香港を訪れてから、いろいろなミュージシャン、アーティスト、クリエイターと会ってきたが、香港で何かを続けることは、作品を産み出すことと同じぐらい難しそうだ。2011年当