旧東ドイツのカールマルクスシュタットに生まれたカールステン・ニコライ(1965-)は、大学でランドスケープアーキテクチュアを専攻。卒業後は都市のデザインを手掛けていましたが、90年代に美術家としてベルリンで活動を始めました。1997年には早くもその才能を認められ、カッセルのドクメンタXに出展します。その後も欧米各地で展覧会を開く一方、アルヴァ・ノトの名前で電子音楽でも知られるようになり、ファクシミリ音やクリック音にまで音楽の領域を広げるなど視覚アートと音楽の世界を自由に行き来しながら活動の場を広げてきました。 日本では、ワタリウム美術館、キャノンアートラボなどで観客とのインタラクティブな作品を発表、2003年には越後妻有アートトリエンナーレの川西エリアにサンレコーダーを設置。これは3年間のこの地における日照時間を計測して保管するもので、客観的事実の記録を通してパターンがみえてくるといいます