ロシアによるウクライナ侵攻から10日ほどたった3月初旬。東京・飯田橋にあるインターネットイニシアティブ(IIJ)技術研究所の主幹研究員、ロマン・フォンテュニュ(37)さんは、専門家の間で飛び交っていたうわさを耳にした。 「米国の大手通信事業者がロシアとを結ぶ通信を遮断したらしい」。果たして、そんなことがあるだろうか──。 半信半疑ながら、パソコンを開き、通信状況のデータを分析してみた。同研究所にはインターネットの稼働状況が世界規模でわかる独自のシステムがある。これを作ったのが、フォンテュニュさんだった。 インターネットイニシアティブ技術研究所のロマン・フォンテュニュ主幹研究員=同社提供 確かに、3月4日、米国の大手通信事業者コージェント・コミュニケーションズ(コージェント)からロシア最大手の通信事業者トランステレコムへつながる通信がぷっつりと途絶えていた。(下記のツイート内で示されたグラフ