ITコンサルタントの草分けG.M.ワインバーグが,納期遅延について面白いことを言っている。すなわち「遅延は1日ずつ生じる」と。システム構築プロジェクトでは,その日に済ませたいことをその日のうちに済ませることができない,ということがよく起きる。 提出物が不十分で後日再提出になった報告,結論を持ち越した会議,未確認事項が残ったヒアリングなど。このようにして生じた見過ごされがちな小さな遅れが1日ずつ蓄積して,ある日,1週間とか1カ月といったまとまった量の遅延となってようやく問題として認識されるようになる。 私の同僚にIさんというめったなことでは遅延を作らない,いわばスケジュール順守のプロがいる。彼は「要求定義のヒアリングは7回」と決めると,本当に計画通りの7回あるいかそれ以下の回数で完了させる。期日を越えることはないし,品質も申し分ない。 その秘密が知りたくて,Iさんの要求定義ヒアリングのための
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