2012年7-8月号の米Foreign Affairs誌で、Kenneth N. Waltz米Saltzman Institute of War and Peace Studies上席研究員は、イランが核武装したほうが、相互抑止作用も働き、イラン自身もその行動が慎重になり、中東の平和に貢献する、と論じています。 すなわち、イランの核開発については、三つの見通しが可能である。一つは、制裁を強化して、イランの核開発を放棄させることであるが、これは制裁を強化すればするほど、自衛のために核を持つ気持ちにさせる。第二は、日本のように核武装能力を持ちながら自制させることであるが、これはイスラエルが黙っていないであろう。第三は、イランの核武装は認められないと宣言しつつ、事実上はなにもしないことであり、その先例はいくらでもある。 むしろ中東におけるイスラエルの核の独占は不安定要因であり、それに対するバラン
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