アドルフ・ヒトラー著「Mein Kampf(我が闘争)」が、今年4月30日で著者の死没(自殺)から70年を迎える。そのため現行ドイツ著作権法の規定により、ドイツ時間の今年大晦日をもってその著作権は消滅する(新潮社Foresight)。 ナチス・ドイツが無条件降伏すると、当初、米英仏ソ4国が分割占領し、バイエルン州は米占領軍による占領行政を受けた。米軍は「我が闘争」の出版元「エーアー」社(在ミュンヘン)を接収、その著作権を押さえ、その後1949年秋に西側3国占領地帯が西ドイツとして発足すると、バイエルン州政府に同書の著作権を与えた。以後、バイエルン州政府は著作権相続者として、同州を含む西ドイツ連邦での出版販売を禁じ(一部例外はあったらしい)、そのまま東西ドイツ統一を経てその有効圏を全ドイツに広げ今日に至っている。 法的にはドイツで来年より「我が闘争」の出版・流通・販売を禁じる根拠が無くなるが