平成最後の日、4月30日に行われた1つの会合が永田町で注目されている。東京・富ケ谷にある安倍晋三首相の私邸で行われた麻生太郎副総理兼財務相との会談だ。2人は口を閉ざし、内容は外に漏れてはいないのだが、話に尾ひれがついて、今では消費税増税の延期と衆院解散がテーマになったというのが「常識」のように語られている――。 4月30日、平成最後の閣議に臨む安倍晋三首相(中央左)と麻生太郎副総理兼財務相(同右)。このあと夜9時ごろから2人だけの会談が行われた。(写真=時事通信フォト) 改元前の「極めて重要」な日に約2時間を割いた 安倍氏は翌日朝、早くから公務がある時などは永田町の首相公邸に宿泊、さほど忙しくない時や週末は富ケ谷の私邸に帰ってくつろぐ。 一方、麻生氏は隣町の神山町に豪邸を構える。安倍氏とは「ご近所さん」だ。盟友でもある2人は、たまに夕食を共にする。 ただし2人が会談する時は、極めて重要な決