中日本高速道路(名古屋市)が山梨県の中央道・笹子トンネルで2000年に実施した打音検査で、天井板を支えるつり棒を固定する金具部分に不具合を見つけ、補修していたことがわかった。 こうした経緯がありながら、同社はそれ以降の点検時には打音検査を行っていなかった。同社は「健全性が回復したと判断した。点検は目視が基本で、目視で異常を発見すれば打音も必要という認識だった」と説明している。 つり金具などをたたいた反響音で緩みや腐食の有無を確認する打音検査について、同社は当初、「手の届かないところはやっていなかった」と説明していた。しかし、その後「00年の詳細点検では高所でも実施した」と変更。5日には、この際の打音検査で、つり金具を固定するアンカーボルトのナットの緩みなどが判明し、補修を行った――とさらに説明が変わった。